お勉強の時間です
連続アップです。
「と言う事だ」
「なるほど」
僕とパーパは向かい合って話す。厳密には僕はついにパーパに魔法を教わっているのである。
そもそも魔法とは何なのか。魔法とは一般的に力――魔力を――元に別の力を意図的に働き掛け事である。が、最近は詠唱で行うモノを魔法と呼んでいる。
発動の仕方は大まかに二つ存在する。一つ目は詠唱。言葉に魔力を乗せて発動するものである。つまりは言魂の様なもので発動する。コレは長い詠唱ほど強い魔法である。つまり詠唱している間に妨害されたり喉を潰されると終わり。ソレは宙に魔法陣をかきあげる。詠唱の終了が魔法の発動の合図。短時間に発動できるため多くの人がコレを利用している。
二つ目は、魔術式。一般的に魔術と呼ばれる類のモノだ。これはかけば永続的に使える。魔術式と呼ばれるモノをかいて魔力を流し込むことにより魔法を発動させる。昔は多くの人が使っていたが、今は詠唱が主流となっている為戦闘などに使う人はあまりいない。主に魔道具などと呼ばれる類に使われている。
二つともいかに短くでき操れるかが肝心である。そもそも、詠唱と魔術式は補佐である。やろうと思えばそんなモノは必要ない。――魔術式は厳密には戦闘類に必要ないだけらしい。――魔法は繊細である。ゆえに感情に左右されやすい。あくまで、詠唱や魔術式など補佐に過ぎないから、短縮しようと思えば短縮できるのである。
ここが、一般的な魔法講座である。ちなみに僕は無詠唱型を目指すつもりである。こっぱずかしい詠唱なんて言いたくないし、パーパいわく「別に詠唱しなくてもイメージとコントロールでなんとかなるから平気だろ」らしいから安心しとく。
「まぁ、一般的な体内魔力操作は完璧だな。次は体外だ」
「はい」
魔法の発動の源は魔力と呼ばれるものである。魔力は二つ存在する。一つは体内魔力。その名の通り自分の体内に存在する魔力の事である。コレとは逆に空気中に漂っている魔力を体外魔力と呼んでいる。人はあくまで体内魔力しか使えない――厳密には精細なコントロールが出来ない為に体内魔力を使っている為に、体内魔力=自分の魔法の範囲が狭まるという認識がされているらしい。生き物の身体には魔力を溜める器が存在する。その大きさは個々違うが、人があらゆる種族の中で比較的に小さい。――平和になってから年々小さくなってきているらしい――そしてコントロールが下手である。
体内の魔力を消費しても空気中の魔力を使えばいいという行為が出来ないのである。
精霊魔法はコレの典型的な例であるらしい。精霊という種族は、自然そのものに近しい。ゆえに、空気中に漂っている魔力にも敏感だし、コントロールが精密にできる。精霊の多くは体内魔力より体外魔力を使っているらしく、ソレを総称して精霊魔法と呼ばれるようになったらしい。――自然を操ることや天候を変えることが多いのも言われている理由だとか。比較的寿命が長いのも、体内の魔力を使わない為にソレが老化を遅らせているのではないかというのがパーパの考えである。
僕の魔力はそこそこらしい。でも、使い続ければ少なからず器は大きくなるし、体外魔力が使えれば平気だろうとの事なので頑張ろうと思う。