全ての始まり
初投稿です
これからよろしくお願いします
「只今よりこのゲームはデスゲームになりました」
なんでこんな事になってしまったんだろう…
俺こと恐山 月影はこのゲームを始めることになったきっかけを思い出していた・・・
「おにいちゃ~ん、一緒に限魂しよ~」
とかわいく話しかけてきたのは俺の妹である恐山 水仙だ。
水仙が言っている限魂というのは正式名称をInfinity Spirit Onlineと言い
今度発売される予定のVRMMORPGなのだが
無限の様な職種と鮮やかなグラフィックで今大注目のゲームだ。
「でもあれはまだ買えないだろう、確かもう一回目の販売は終了しているはずだぞ。
それにキューピッドも持ってないし」
キューピッドとはVRMMOをするにあたって必ず必要になるヘッドギアのことである。
「それならだいじょうぶだよ、ほら」
そういって水仙が持っていた袋を見てみると中にキューピッドと限魂のソフトが入っていた。
「どうしたんだ、これ」
そういって聞いてみると
「ふふ~ん、βテストの景品だよ~
この前までやってたβテストで私がギルマスやってたギルドが
最後のギルド対抗戦で準優勝したからその景品として渡されたの~」
「なるほどな、でも俺でいいのか?」
「何が~?」
「いやお前、ほかにも渡したい人はいるだろうに俺でいいのか?」
「特に渡したい人もいないしお兄ちゃんにあげるよ」
「ならいいんだが」
「そんなに言うならあげないよ~?」
「いや、ありがたく使わせてもらうよ。ありがとな、水仙」
「えへへー」
ピンポーンとインターホンの音がしたので出てみると
「やっほー、ムーンシャドウ
お前が限魂やると聞いてきたんだがあけてくれないか」
「・・・」
「おーい、ムーンシャドウって呼んで悪かったよー
すまんけど、ドアを開けてくれー」
「おーいマジですまなかったから開けてくれー」
「・・・はぁ、分かったよ、今開けてやるからおとなしくしろ」
「サンキュー、はぁ、暑かった~」
と言って人の家で勝手にくつろいでいるこいつの名は緋乙女 謝罪助
自称・俺の親友とクラスのみんなから認定されているお調子者だ
「おい、謝罪助勝手に人の家でくつろぐな」
「いいじゃねえか、親友だろ」
「俺は一回たりともお前のことを親友と思ったことはないっ」
「このはずかしがりやめ~、このっ、このっ」
「あ、謝罪助さんこんにちわー」
「水仙ちゃんヤッホー」
「水仙、そんな奴にかまわなくてもいいぞ」
「なんだとー、このっ、このっ」
「ところでお前はいったい何しに来たんだ?
ただふざけるためだけに来たんだったら追い出すぞ」
「つれないねぇ~、影やんよう、
お前が限魂やると聞いて説明しに来たんだよ」
「いらん、というかお前もテスターだったのかよ」
「おうよ、『絶対防衛のカクタス』といえば俺のことだぜっ」
「二つ名まであるのかよ…
説明なら水仙がしてくれるし
そもそも俺は世界観以外の説明は聞かないしな」
「そうか、まあどちらにせよここにいるがな」
「いや帰れよ」
「ひとりだとさびしいんだよおおぉぉぉぉ」
「はぁ、分かったよ
その代り違う部屋な
このことに対して文句は言わせないぞ」
「ああ、べつにいいよ
それぐらいならOKだ」
「お兄ちゃん、謝罪助さん、そろそろスタートの時間だよ」
「お、もうそんなじかんか
キャラメイクに時間がかかるらしいし
そろそろ始めるか」
「うんっ」
「おうっ」
その後自分の部屋に行きキューピッドの接続をしていると
水仙からメールが届いており中身は、
「お兄ちゃんへ、私の部屋から一番遠いのでメールしますね
ログインした後教会に来てください
そこで落ちあいましょう」
「あいつなぁ、水仙の部屋から俺の部屋までそんなに離れてないんだがなぁ」
(どうも水仙はゲームのことになると人が変わるみたいだ)と思いながら
準備ができたので
キューピッドを頭にかぶり
「リンク・スタート」
こうして俺の魂は深淵に落ちて行った・・・