自首
「自首?」
「はい。ショウさんも、私と一緒に同行お願いします」
「んで、罪は?」
「何もありません」
「は??」
「まぁ、資料を見てください」
………あー、なるほどな。
だから俺、正確にはリアなのか。
――取り調べ室にて――
「職業はプログラマー…ね。まぁ、一般人の覚醒者か」
「はい」
「能力を見せてもらっても?」
――監視カメラが破壊された――
「何を具現化してるんだ?」
「制御は出来てます。問題は無さそうですが、感情起因ですので、制御不能になる可能性もあります。何か起きてからだと手遅れです」
「やらかす…かも、と?」
「まぁ……いつか、ですかね。どうしたら良いんだか…」
――資料を確認――
「精神疾患持ち、自閉症もある。能力の謎はここに起因するな。破壊衝動持ち…薬で抑えているな」
「私はどうなりますか?」
「何もしていないからなぁ。でも危険なのも分かる」
「危険だが、ここで働くか?能力だけで中堅クラスより強いし」
…………。
「悩むよなぁ。覚醒者が能力を失う手段は今の所無い。今の職業にも多少なりとも誇りはあるだろうし。両立も難しい…。
ここで働く形なら…上と掛け合って、今の仕事と両立できるよう配慮してやる」
………。
「そうするのが現状、一番ですかね」
「あぁ…。マシな地獄だな」
――帰宅――
「どう思います、今日の人」
「珍しいタイプだな…。理由の無い破壊衝動、だから自主したんだろう。覚醒者になったから人生が狂ったが…まぁ、一番マシな選択をしたと思うぞ」
「覚醒者って、何のために生まれたんですかね」
「分からない。仕組みも解明されてない。ブラックボックスだ。分からないが、そういうものだと割り切るしかない…」




