遺物
休日。
いつも通り、リアと出かけている。
「あぁ~、面倒くせぇ」
ショウが気だるげに言った。
「え!? そんなぁ……」
リアはしょんぼりした顔をする。
「あー、そっちじゃねぇよ。付いてこい」
「?」
「覚醒者が死んだところ、見たことないよな。確か」
「はい……」
「覚醒者は死ぬと、具現化してた物を落とすんだ。道具として扱える」
「へぇ……警察でも使えばいいのに」
「俺たちは使う必要がねぇし、奪われた時を考えるとな。
バディを組むのも、一人が死んでも遺物を回収して撤退するためだ」
「なるほど……」
「それにな、警官として有名になるってのは、
“私は覚醒者です”って言って回ってるようなもんでさ」
「つまり……?」
気づけば、路地裏に入っていた。
「リア、後ろにバリア」
「えっ――」
銃弾が放たれ、バリアに弾かれる。
「リロード無しで連射してる……」
「まぁ……遺物か、覚醒者本人かは分からんが……」
再び銃声。
「たまに、こういう奴に出くわすってわけだ」
ショウはナイフを顕現させ、投げつける。
だが相手はそれをかわした。
「どうしたもんか……」
「ショウさん……!」
「リア、自分にだけバリアを」
「え!? 大丈夫ですか!?」
「銃弾を避けながら接近する。
ナイフ投げて牽制すりゃ、出来なくはねぇ……が、キツいな」
距離を詰め、一瞬の隙を突く。
相手の手首を切り裂いた。
銃を取り落とし、多量出血で気絶する。
「……気絶しても銃が消えねぇ。遺物か」
「外出、怖くなりましたぁ……」
「まぁ……顔を知ってる奴がわざわざ襲ってくるのは少数だ。
心配しなくていい」




