愛の束縛
どうどうと、よく歩けるもんだな。
「そうですね……」
「えっと、捕まえに行かないんですか?」
「束縛能力は、たいてい条件付きだ。条件があるなら外を出歩かない。
つまり、あいつは無条件で能力を使えるタイプだ。だから呑気に買い物してる。
正直、俺が能力を喰らったらキツい」
「なるほどぉ……なるほどぉ……。
でも、それだと手の内ようがなくないですか?」
「だから困ってる」
「やぁ」
「え!? あっ――!?」
「助っ人だ。流石に要請した」
その男は、家族からもクラスメイトからも無視され続けていた。
そのトラウマから、いつしか気配を消し、姿を見えなくする能力に覚醒した。
「良い助っ人だろ?」
「俺たちが半径三メートル以内に入ったら、周囲にバリアを張れ……今だ」
二人は三階から飛び降りた。
「え!?」
リアは言われた通り、即座にバリアを展開する。
ショウがスモークグレネードで視界を塞ぎ、女を蹴り飛ばそうとした瞬間――
体が締め上げられた。
「視界を奪えば、拘束できないとでも?」
女は微笑む。
「お仲間さん、囲ってるその壁を解かないと、殺――」
「作戦成功だな」
背後から、助っ人がスタンガンを叩き込み、女はそのまま崩れ落ちた。
「いやぁ……君がいなかったら気づかれてたよ。
私の意識から極限まで逸らす感じだからね。明確な能力は……まあ、デコイだ」
「いい仕事だ。ナイス」




