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記憶の刃  作者: ルイ
13/50

アニマルカフェ

「わー! ワンちゃん、ネコちゃん、可愛いです!」

「……良かったな」

「動物お好きなんですか?」

店長が声をかけてくる。

「付き合いで来てるだけだ」

「まあ! お似合いなカップルですね!」

「え!?」

リアが目を見開く。

「違うが?」

ショウは適当に流した。

「あら? 勘違いしちゃうくらいお似合いなのに。ほら、この子もそう思ってますよね?」

店長は足元の犬に話しかける。

「アハハ! 面白い店長さんですね!」

「私、動物の声が聞こえるんですよ」

「……そうなんですか?」

「だから、この子たちが気に入らなければ、いくらお金を積まれても引き取りはお断りします」

「小さい頃から、一人で……動物だけが話し相手でした。

いつからでしょうね。最初は気のせいだと思ってたんですけど」

店長は肩をすくめて笑う。

「でも、聞こえるんですよ。この子たちの声が」

「……覚醒者か?」

「さあ?」

あっけらかんとしている。

「素敵な能力ですね!」

「本当に聞こえてるかは分かりませんよ。思い込みかもしれませんし」

「それに、数も多いでしょう?」

「 なんだか私から離れたくないって声が聞こえるんですよね。だから、引き取りはあんまり……」

——躾とは思えないほど、全員が細かい命令を聞いている。

見ていれば分かる。覚醒者なのは確定だ。

「……逮捕は、しないですよね?」

「するわけないだろ」

「警察官でしたか。いつもお勤めご苦労さまです」

「……本来は、こういうのが正解なんでしょうか」

「この人の性格が良いからだ。

下手をすれば、動物を無理やり使役する能力になってた」

「結局は、自分次第ってことですね」

「そうだな」

「褒めてくださり、ありがとうございます」

会計を済ませる段になり、

「あ、私が払います」

「いや」

ショウは無言で十万円を置いた。

「え!?!?」

店長が目を丸くする。

「餌代、きついだろ。

俺は危険な仕事してる分、金はある」

「それに……良い覚醒者に会えた。礼だ」

「……ありがとうございます」

店を出ると、

「次、どこ行きます?」

「任せる」

ショウとリアは外へ出た。

「早く付き合えばいいのにねぇ」

店長は横の犬に話しかける。

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