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顔面S級冷酷無双ヤンデレ王子と転生令嬢  作者: はるさんた


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第一話:二度目の人生は、貧乏だけど顔面が良い

「よーっし!今日も一日、全力で生きるぞ!」


ルナは朝の光を浴びて、小さな体をいっぱいに伸ばした。5歳になったばかりの彼女の頭には、前世の記憶が詰まっている。不慮の事故で終わった前世とは違い、この世界で得た二度目の人生は、ルナにとって奇跡だった。家は貧しいが、魔法が存在するこの世界で、ルナは家族の愛に包まれて暮らしている。ルナの父は、がっしりした体格に、燃えるような赤茶の髪と琥珀色の瞳を持つ美丈夫。母は、柔らかな金髪を三つ編みにした、優しげで清楚な容姿をしている。ルナは、この穏やかで、顔の良い人々に囲まれた生活を心から愛していた。


父が薄いライ麦パンを皿に置いた。「ルナ、今日のパンは焼きすぎたな。すまない」「ううん、全然!お父さんの顔が素敵だから、焦げたパンも愛の焦げ目ってことで美味しく感じるよ!」父は照れくさそうに笑った。


そしてその日、ルナの人生観を根底から揺るがす、究極の美少年と出会うことになる。


午後の日差しが傾き始めた頃、ルナは家の裏にある、滅多に人が近づかない物置小屋の周辺で遊んでいた。そこで、ルナは草むらに倒れている一人の少年を発見した。ルナの体は、あまりの美しさに、一瞬で熱くなった。それは、感動だった。


少年は8歳くらい。土に汚れた服は上質な生地でできており、庶民ではないことが明らかだ。何よりも目を引いたのは、その容姿だった。夜のように深い黒髪が草の上に広がり、その顔は、長い睫毛に縁取られ、信じられないほど整っていた。


(嘘でしょ。これは、私が二度目の人生で出会うべき、最上級の推しだ。顔面S級どころじゃない、神話級だよ)


ルナは震える手で少年を揺り起こした。「ね、ねぇ!大丈夫!?起きて!」少年はゆっくりと目を開けた。


彼の瞳は、研ぎ澄まされた金属のような銀色。ルナの小さな体を震わせるほどの、冷たく、巨大な魔力の波動が、その瞳の奥に渦巻いていた。「……僕に、触れるな」少年は力なく、しかし冷たい声で言った。「嫌だよ!こんなところで倒れてたら危ないでしょ!」ルナは「推しを助ける」という使命感で恐怖心を押し殺し、彼の肩を抱いた。「私、ルナっていうの。あなたは?自分の名前は言える?」少年は戸惑いながらも、静かに答えた。「僕は…アレス。それ以上のことは、何も思い出せない」


ルナは、記憶を失ったアレスを、半ば強引に家に連れて帰った。ルナの両親は、アレスの異様な美貌と、彼から発せられる規格外の魔力に強い警戒心を持った。「ルナ、この子はただの子ではないわ。もし王都の貴族の子を匿うことになったら、私たちまで危険に晒されるかもしれないよ」母が真剣に訴えた。しかし、ルナの顔面信仰は、もはや理性を超えていた。「お母さん、お父さん!見てよ、この顔だよ!?こんなに顔が良い子が、私の家族になってくれるチャンスを、どうして逃せるの?」ルナは、半ば絶叫するように訴えた。「お願い!アレスがここにいるだけで、私はこの人生、どんな辛いことも乗り越えられる!貧乏でも、アレスがいれば人生大成功なの!」ルナの、理屈を超えた狂信的な熱意と、アレスの瞳に宿る孤独な影を見て、両親はついに観念した。「…はぁ。分かったよ。お前には顔面の力が、この世界のどんな法則よりも強力に作用するようだ」


こうして、アレスはルナの「お兄ちゃん」として、庶民の家に迎え入れられた。アレスは、ルナの屈託のない明るさと、家族の温かさに触れ、ルナを唯一の心の支えとして深く愛し始めた。ルナは、毎日神話級の顔面を拝める生活に歓喜していた。誰も知らなかった。この瞬間、行方不明の第一王子の心の中で、ルナへの冷酷なまでの執着が生まれ、それが彼の天才的な魔力と共に、この国の運命を大きく変えることになる。

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