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忘れていたのかもしれない

作者: 朝焼 悠

僕は忘れていたのかもしれない


僕がここに居るのには理由があるように

ここへ流れ着いたのに理由があるように

誰だってきっと

口には出さない理由を抱えていて


なのに僕はこれまで自分ばかりを見て

誰にも認めてもらえなかった人生に

言い訳を立ててばかりいたから


未だに自分の物悲しさを

優先させてしまう癖を直せなくて

つい忘れてしまうんだ


みんなが必死なんだって事を


何ができて

何ができなくて

何を持っていて

何を持っていなくて


そんなのは関係なく


みんな一日を乗り越えようと

歯を食いしばっている


僕は自分が一番弱いと

勝手に思い込んできて

今もその脆さには自信があるけど

だからこそ自分には関係ないと

考るのをやめてしまっていたのかもしれない


どれだけ強くても

傷付かない人なんていないって事や

そして こうして叫んでいる以上

誰かの心を僕が抉っているかもしれないって事を


こんなのは

僕なら力になれるはず

僕になら何かできるはず

なんてのと同じ類の

思い上がりかもしれなくて


僕の声にそんな力や影響力はないのはもう分かっているし

誰にも届かずにどこかの側溝に流れ落ちていくだけだろうけど


それでも

忘れないでいたいんだ


僕が言葉を向けているのは

過去や未来 世界や世間である前に

そのずっとずっと前にいる

一人の人へだって事を


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― 新着の感想 ―
[良い点] 考えさせられました。 そういえば、私は一体誰に、言葉を向けているんだろう……って。 一番単純で、一番大切な事なのに、忘れていた気がします。 ありがとうございました。
[良い点] いえいえ…。 やっぱり、ポイントや、ランキングって、 気になりますよね…汗m(_ _)m 人間だもの…汗m(_ _)m でも、朝焼さんも、気にされることもあるって、知って、なんだか、嬉しい…
[良い点] 今日の詩、ほんとに、良いなあ…。 僕なんかより、ずっと、良い…。 朝焼さんの、偽りなき、気持ちに、 揺さぶられるなあ…。
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