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夢現逃走
初投稿です。冒頭がかなり短いですが…これからよろしくお願いします。
木漏れ日の差し込む光と闇の森
暗き木々の間を縫って黒き影が進む
徐々にその影は照らされていき、やがてそれは断崖に出る
黄昏の明かりが、赤子とそれを抱える青年を照らし出す――。
赤子はすやすやと眠っており、青年は水平線に沈む太陽をぼんやりと眺めていた。
……しばらくして、青年は絶壁にぽつりと立っている一本の木に目を向け、ゆっくりと歩き始める。
そして木の根元に静かに腰を降ろし、赤子の安らかな寝顔を見る。
その目には涙が溢れ、やがて青年の頬を伝う。
静寂の間に小さな波打つ音と青年のすすり泣く声だけが響いていた……。