休み時間
チャイムがなる…
「あぁ~っ!だるかったぁ!」
「裕斗~っ、次の授業なんだった?」
「あー…次は…」
前の席の奴と話してたら、すごい視線が突き刺さる。
彼女だ…
「おっ!彼女来てるぜ!」
「あ、あぁ、じゃあまた後でな…」
そう言って、席を立つ。
「裕斗!」
「な、なに?」
なにやらご立腹の彼女…
「さっき話してたのだれ!?」
「あぁ、クラスメイトの織田原で…」
「アイツなの!?裕斗の浮気相手はっ!」
「え゛っ!?」
思わず変な声が出た。
おいおいおい…
いくらなんでもそれは…
「答えて!」
いや、真面目に考えたら違うだろ…
しかし彼女は大真面目だった。
「ち、違うよ…。だから安心して…」
「なんでどもったの!?」
そりゃどもりたくもなるわな…
もういい…
必殺技を使うか…
「俺がお前以外を好きになるわけないだろ?俺にはお前しか見えない…」
不思議なことに、いつも「嘘だ!」と反撃してくる彼女もこれを言うと大抵だまる。
すると、うっとりした目をして瞳を潤ませながら
「本当…?」
と訊ねてくる。
まぁ、彼女を好きなのは事実だ。
罪にはならないだろう。
「本当だよ(ニッコリ)」
ニッコリ重要。
「もうっ、裕斗ったら…」
こんな感じで休み時間は終わっていった。