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ヤキモチガール
なんだかんだで駅に着く。
「裕斗、痴漢からは守ってあげるからね…」
おいおい…
セリフが逆だろ…
「大丈夫だよ、ありがとな…」
なんだかんだで可愛いとこあるよなぁ…
いつもはツンツンしてるけど、たまに天然だし(笑)
「ちょっと!」
「?」
不意に彼女に怒鳴られた。
なんだなんだ…
「浮気者っ!」
「えぇ!?」
意味がわからない…
「さっき、女の子の脚ずっと見てたもん!」
「いや、よそ見してただけでっ(汗)」
もう、なんなんだコイツは…
「絶対嘘!」
「本当だよ…ちょっと考えごとしてた」
「へぇ…。何を!?」
「…いや、お前って可愛いなって」
彼女の顔がみるみる赤くなる。
あぁ、もうこれだから憎めない…
「…ほんとっ?」
「本当だよ…」
彼女の頭を撫でてやる。
「えへへ…」
電車の中で彼女は終始、俺の制服の裾を掴んでいた。
可愛い…