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すいません、2をかなり直してます。すみません。

エンバー国の唯一の王女であるレイーリア姫は、大国ローシェンナのジーン第四王子に輿入れする為に、ローシェンナに向かう竜車の中にいた。


竜車とは飛竜に引かせた車であり、馬車の竜バージョンである。

簡単に言うと空飛ぶ馬車の馬じゃなく、竜が引くものと言う感じである。

他国とは違い、エンバーでの主な移動手段は飛竜である為、馬ではなく飛竜なのだ。


私、レイーリア姫ことレイは表向きは病弱で公の場には姿を見せない深窓の姫君として通っている。

実際は、エンバーの魔術師長の一人でれっきとした軍人である。

女であり、私の容姿はなかなか目を惹く容姿らしいので、軍務の時は仮面を付けている。

家族は反対したが、家族は大好きだが、自分の生計くらい自分で立てたい私は、不本意ながら家を捨てると言ったら、泣きながら懇願され、家族は家から通うことと今まで通り王族であることを条件に結局は折れた。これが7歳の時である。それから19年、私は身分を隠し、平民と同じ一兵卒として入隊。魔法と魔術が大好きであったことはもちろん、私の祖先の血の恩恵と自身の血の滲むような努力の成果もあり、魔法と魔術大国と言われるエンバーでもトップレベルの実力を手に入れた。


祖先の教えを護り、平和主義を通している為、無駄な争いはしない。

もし、戦争が起こるとすれば、侵略者とのみである。

侵略されることも珍しくない。どこかのバカ王が小国と侮って、この豊かな国に侵略してくるのである。


エンバーはエルフと神族が主な国民であり、王家も神族と光のエルフ王の混血である。

小国ながらも魔法と魔術においては最先端であり、また。精獣が住まう国としても有名である。

特に稀少な存在である、水龍や風龍が多く、竜もたくさん棲んでいる。

更に言うと、水龍王、風龍王もおり、国に大事があった場合はエンバー王家との約束により、助けてくれた。また、彼らに認められれば王家の血を引いているもののみに守護龍となる場合もある。しかも、エンバー国民は団結力は半端ない。


軍隊はもちろんあるが、いざとなると、国民全てが兵となるのだ。

身体能力が優れ、魔法にも長けているているエルフと、ほとんどが精獣持ちで魔法と魔術に長けているエンバー国民の神族が連携して戦う。しかも、馬ではなく、飛竜を駆って、最先端の技術を用いて。

精獣は人間と神族しか契約できない為、エルフに精獣持ちはいないが、精獣が多く生息しているエンバーでは、エルフ以外は何かしかの守護獣を持っており、世間では珍しい守護龍持ちも珍しくない。そこに龍王たちの協力も得て、徹底的に応戦するのである。二度と侵略する気が起きないように。

戦って初めてその事実を知るのである。こうして、エンバーは現在に至る。


私が参加したのは過去二回の侵略戦争だ。その時に、髪の色と守護龍から『銀の爪』と言う二つ名まで気が付くとそう呼ばれていた。


そんな私がなぜかと言うと、今は亡きローシェンナ国王と父との間に交わされた約束を果たす為だ。

しかも、この役目を終えたら、私は兼ねてからの望みであった、世界見聞でも旅にでも好きなことをしても良いそうだ。これから、私が嫁ぐのは王位継承権争い真っ只中で内乱秒読みの第四王子であるジーン王子。力も強く、切れ者で、私と同じ王族でありながらも軍隊上がりだそうだ。おもしろい。

私はこんなんだから、一応、一通りの作法等は覚えているが、普通の姫と同じようには生きられないと思っていたので、私にはおあつらえ向きである。この話を聞いた時は一も二も無く了承した。

おもしろそうではないか。私も伊達に一兵卒からの叩き上げではないので、生死の境を彷徨ったのも一度や二度ではないから、あまり心配してはいない。



「で、姫さん、作戦は?」

そう言った彼は、私の護衛の一人で青髪、赤眼の神族、ウォルである。


「そうだな、まずはボンクラのフリをして、敵と私の夫の反応を見て考えるとしようか」


「レイ様の外見と演技に皆、騙されるでしょうね。楽しみですね」

と、晴れやかに笑ったのは黒髪、碧眼の侍女として連れて来た、神族とエルフの混血のミリーナである。


「どの程度の連中か、楽しみですね」

完結な感想は朱髪、黒眼のエルフ族、ルークであった。


皆、私の側近兼、護衛であり、もちろん本職は私と同じ軍人である。

これから起こることに備え、厳選した優秀なモノたちだ。


今回の目的は、どんなことをしてもこのジーン第四王子を王位に付けるである。

どの程度、時間が掛かるのか皆目検討も付かないが、長期戦になるのは間違いない。

他の王子達と違い、全く後ろ盾のない王子の後見に私が輿入れすることによって、先王の親友でありエンバー国の現王でもある父が後ろ盾に付くのである。父も他国のことに干渉したくはなかったが、親友の頼みとならば、別であり、何よりも溺愛する妻の頼みを断れるわけが無い。


父に溺愛されている母とジーン王子の母親は親友であり、病で亡くなる前まで彼女の子供と私の結婚を決めていたらしい。もちろん、最終的には本人たちの問題だから、最後は私たちに選択権があったらしいが。件の王子も気の毒だな。私のような常識はずれで男勝りを通り越し軍隊上がりの女を表向き、一時的とは言え貰う羽目になって。







私たちはこれからについての作戦会議に入った。








ローシェンナはかなり荒れているようだ。道中、国の様子を見るに、事態はこちらが思っていたよりも深刻なようだ。先王があれだけ苦労して、豊かにしていったのに・・・成す事は困難だが、壊すのは容易いか。









そうして、ローシェンナ国の主な貴族たちと謁見した。

私はなるべく、阿呆に見えるように。

とりあえずはまあまあの出だしのようだ。








その後、我が夫となるべき男と面会した。



なかなか良い男じゃないか。頭の回転も良さそうだ。

初めて見たが光と闇の精霊持ちだ。

聞いていた話だと協力な闇精霊持ちだったが、光の精霊まで使役してるのは隠しているのか。

しかも、あの精霊は最高ランクの・・・精霊王か。さすがは王家の血を引くもの。

が、ちょっと頭が固いか?まぁ、相棒にするには悪くなさそうだから良い。


それでは役目を果たす為、私は口を開いた。

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