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ここ数日間、魔獣が活性化している。

まだ領民への被害はないものの、討伐隊が毎日出ずっぱりだ。



「氷狼の群れを率いてる大型の氷狼の存在を騎士が発見しました」


「氷狼か……厄介だな」



どんな魔物でも領地にとって危険度は変わらないが、ヴァンフロスト領において氷の魔物である氷狼は宿敵のような存在だ。

生きてるだけで辺りを冷やしてしまうヴァンフロスト家の当主の氷魔法の影響で氷狼が強化しがちだ。

その上氷魔法との相性は悪く、普段なら俺が前線に出るが氷狼に限っては領の騎士に任せるしかない。

ただでさえ強化された氷狼の存在は騎士たちに負担をかけてしまうが、その群れの王となると騎士たちでは力不足だろう。



「緊急討伐会議を行う。兵を集めろ」







「どうやら魔獣の群れが出たらしい」


「領主様が討伐に出るなら安心だろうさ」



すくすくと成長した作物の状態を見にきた時にそんな話を耳にした。

形だけの夫が討伐に出るのは珍しくない。

むしろ彼は率先して現場に出る。

氷魔法はやはり強いのだろう。領民たちも魔獣に対して彼がいるから大丈夫という認識があるらしい。



「この冷たい風も、魔物のせい?それともあの人の魔力のせい……?」



いつもよりも寒く感じる空気。

ピリピリとした嫌な風が吹いてくる方を見る。



「お、おい……なんだこりゃ!」


「なんでこんなことに…!?」



その声に振り返ると、目の前の光景に目を見開いて驚く。

もうすぐ収穫できそうな野菜の青々とした緑があったはずの畑。

けれども作物たちは一気に枯れて茶色くなってしまっていた。



「まさか……!」


私は畑に降りて手をかざす。

ぱぁっと緑の光が作物を包む。

けれど、色を取り戻すことはなく、すっかり枯れ落ちてしまった。



「どうして……」



土に触れる。ここに来た時よりも冷たい。

スコップを借りて掘ってみると、霜柱ができていた。



「何があったの……?」



灰色の空を見上げる。

季節外れの雪がはらはらと降ってきた。



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