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メカナイズド・ハート 89話

ちょっと早めの投稿になります。


エミーは自らの最愛の人を奪った怒りから、非人道的で不名誉な行為の一つである、逃げる敵を撃つ行為を行う。


「死ね、死ね、死ね。」


エミーの怒りと悲しみは極限まで高まり、その言葉はもっとも単純な悪意を示す言葉一つに集約される。


幼児退行でもしたかのように、繰り返し繰り返し何度も何度も同じ言葉を繰り返しながら敵の背後を狙って1人1人撃ち殺していく。


カチッ カチッ カチッ


最後に数発曳光弾が、スクリーン上を走った後、エミー機のコンピューターは残弾不足を通達する。


しかし、あたりにはまだパルチザンが無反動砲や携行対戦車ロケットランチャーを構えているか、ネズミのように逃げ回っている。


残弾不足を理解できず、一瞬呆然し呼吸すら止まった後にハッと息を吹き返して機体の120mm砲の弾倉を差し替えて再度周囲に向けて撃ちまくる。


今度乱射された砲弾は対人用に調整された高性能砲弾だ。エミーの運用する機体はその性能を最大限活かして、敵の隠れる塹壕や物陰との距離感を正確に計測し、ちょうど榴弾が敵の至近距離で爆発するように調整する。


調整された砲弾は、無事に動作して敵に砲弾の破片と砲弾内部に入っている大量の針状の破片を四方八方に撒き散らし、パルチザン達が身につける宇宙服や戦闘服を貫き通して命を奪う。


「・・・いい、もう・・・いい。もういいんだよエミー!!」


ルーカスの声が薄ぼんやりとエミーの耳元に通信機越しに聞こえてくる。


その声にエミーは我に帰り、慌てて引き金から指を離す。


一瞬で緊張は途切れて、絡まった糸が解けるように一気に安心感と喜びは身体中を巡る。


「冗談じゃないんだよね!?ちゃんと生きてるんだよね!?」

「死んでたら通信機は使えないよ・・・。」


ルーカスに突っ込みを入れられながらも、エミーは機体の狭いコックピットには収まらないほどの愛と喜びを爆発させる。


「愛してるよ、ルーカス。」

「俺もだよ、エミー。さあ早く帰投しよう。」


ルーカスは破損した機体から這い出て、エミーの機体に乗り込むと2人でゆっくりと機体を旋回させて撤退する。


すでに主要目的であるパルチザンが保有するポッドの破壊を達成して、敵の集積所まで粉々にした以上戦果は十分で撤退しても問題視ははされないだろう。


「ささっと撤退して寝ようね。もう疲れたよ。」

「あと、シャワーも浴びようね。汗で脇も首元も背中もベトベト、これで外出たらホコリで全身がコーティングされちゃう。」


エミーとルーカスは互いの愛を最大限感じ、同時に両者が共に犯してきた非人道的な行い、罪を慰め合う。

良い感じに投稿できて幸せです(⌒▽⌒)

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