メカナイズド・ハート 88話
結局連続投稿できませんでしたね。
ルーカス機の左腕部を直撃した2発目の砲弾は、左腕部を中ほどから真っ二つに砕きわずかな金属のみが、吹き飛ばされた左腕部の先と根元をつなげていた。
プラン プラン
僅かな機体の動きだけでもプラプラと左腕部の先が動く姿は、爆竹で手先を破壊されたかのよう姿でグロテスクな有様だ。左腕部の断面からは、完全に貫通しきれなかった大小さまざまな砲弾の破片が突き刺さり飛び出ている。
3、4発目の砲弾はルーカス機の腰部と左脚部に直撃して貫通する。
どちらの砲弾も鋭い貫通力で機体の装甲をたやすく貫き、機体を自立させるために必要不可欠な脚部とそれを駆動させるアクチュエーターを叩き割ってしまう。ルーカスの機体は左脚部の側から伐採された木のように、あっさりと機体の姿勢を崩して機体の左側から足元の構造材に倒れる。
ズズン、そんな効果音がつきそうなほどでもゆったりと重量感を感じさせるかたちで巨大な機体は崩れ落ちる。
その間も敵弾はルーカス機に複数発降りかかり、機体の各部を突きさし、特にジェンレーターやコックピットのおさまっている胴体部に対しては集中的に砲弾が撃ち込まれた。
ルーカス機が足元に膨大な量の粉塵を撒き散らしながら崩れ落ちる。その時にはようやく降りかかっていた鉛玉の雨がおさまる。
最初に敵機が引き金を引いてからわずか2、3秒。その間にルーカス機は完全に戦闘能力を失い、地面に倒れた。
しかし敵機側もただでは済まない。
戦場での貴重な数秒間を無為に使った対価を支払わなければならなかった。
敵機は旋回する暇もなく背後からエミー機の砲弾の直撃を受ける。
敵機のパイロットは一切の感覚を感じることなくエミー機のライフル型の120mm砲Mark34の直撃を受けて、背後から粉々にされる。
高性能なMark34は1秒間に3発の砲弾を撃ち出して簡単に敵機を後ろから穴あきチーズに変える。
敵機を救おうと、敵パルチザンが無反動砲や携行対戦車ロケット弾をエミー機に向けて撃ちかける。
しかし、いずれも外れるか有効打を与えられるずに終わる。
「このクソ野郎ども!!殺すぞ!!」
エミーは史上最も多く使われた悪口を、その悪口が一切似合わないような美しい唇と声から、怒りに任せて声を震わせながら吐き出す。
引き金を引くと対ポッド用に装填していたAPFSDSを大量に逃げていく敵パルチザンの背後にばら撒く。
対人用に設計されていないAPFSDSは一切破片を撒き散らさずに真っ直ぐ鋭く飛んでいき、高性能な照準器のおかげで敵パルチザンの背中を捉える。
エミーの怒りながらも激情に任されずに落ち着いて行動できる人格は、彼女に激情に任せて非人道的な交戦規定に反した攻撃をさせることを可能にした。
彼女の落ち着いた怒りは、彼女に照準器でトロフィーハンティングをするように逃げるパルチザンの背中を捉えて片っ端から撃ち殺させることを可能にした。
人間を1発でバラバラにできる通常の重機関銃の口径より10倍ほど大きい120mm砲弾は、命中した人間の胴体のど真ん中に巨大なマンホールサイズの穴を容易く開け、同時に人間そのものを粉塵を巻き上げながら木の葉のように吹き飛ばす。
その一撃から恐怖はさらに伝染し、パルチザンの逃げ足は極限まで早くなる。
申し訳ないので少々厚めになっております。(単に収まりが良い部分で仕上げたらちょっと厚くなっただけ。)
3月2日誤字脱字訂正




