メカナイズド・ハート 82話
眠いンゴ
ベルの「敵機!!」と言う声で脳は覚醒し、眼球は素早くスクリーン上の情報を全てに目を通して敵機の位置を確認する。
幸いにもベル機が位置情報を共有してくれたおかげで比較的容易に方向を捉えることができた。敵機はルーカス達がいる場所からほとんど真反対の位置であり、しかもコロニーの壁内にある上下水道や作業用大型通路に向けて移動しているのが見える。内部を移動させてゲリラ的に攻撃を仕掛けられると厄介だ。
もし暴徒と連携されると最悪だて
「こんちくしょう!!なんだこのクソみたいなUIは!!」
1人セルゲイだけロシア製のポンコツコンピュータシステムで苦労しているようだが、スペイン製のルーカスの機体ではどうしようもないので放っておく。
どうせ人一倍不満を撒き散らしながらも敵機の場所を捉えるだろう。
2世代前の幼児用知育玩具程度の性能しかないコンピュータとセルゲイが格闘しているうちにルーカス、エミー、ベルのうち最先任のベルが副隊長として仲間達に指示を出す。
「赤外線映像で敵機を確認。友軍に砲撃開始を通告、逃さずに吹き飛ばす。セルゲイ、こっちで曳航弾を混ぜていつからそれを見て発砲してくれれば良いよ。」
ベルは必要な指示を素早く出して連携した攻撃を取ろうとする。敵機の姿を確認しても反射的に発砲しようとしないのは、円筒形のコロニーの端にあるドック付近で待機している我々にとって敵機はほぼ真反対の方向にあり、有重力下での数十キロの狙撃になり、砲弾の打撃力の不足や精度の低下による民間人への誤射を恐れているためだろうか?
彼女もまた、さまざまな残虐行為を行なってきた立場ではあるが、目の前のポーランド砲兵達とは違うというロシア人としてのプライドか、もしくは戦争が優勢を保っていることで生まれる余裕のためか、わずかにでも損失を抑えようとしていたのかもしれない。
「いや!!俺が直接乗り込んで至近距離戦で敵を排除する!!」
「「はい?」」
ルーカスは深く考える間もなく、先程の砲兵の砲撃や過去の無差別攻撃などで散々巻き込まれて肉片になってしまった民間人に対しての贖罪として少しでも民間人への犠牲を少なくさせることができる手段を取ろうと突き動かされる。
「俺が直接敵機の潜んでいるコロニー壁内の通路に潜り込んで敵機を壊滅させるのはどうだろう?」
ルーカスは大胆不敵な作戦を提案する。ルーカスの命を危険に晒すだけでなく、せっかくセンサーで捕らえたのにも関わらず遠距離攻撃で確実に撃破できる一機を取るのではなく、近づいて複数機に撃破を狙うのは非常にリスクが高くもある。
Zzzzzz
2月20日冒頭部分も若干の修正を入れました。




