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メカナイズド・ハート 72話

筋肉回です。


美味な食事をたらふく食べてワインを何杯も飲み終わり、そろそろ精算して退店しようという頃合いだ。


「そろそろ時間だし行こうか。」

「そうだね、余裕を持って帰りたいし・・・。あっ、そういえば戻る途中で寄り道しても良い?」

「良いよ。」


話しながら近くのウェイターに手を振り、精算して退店する旨を伝える。


店内が閑散としていて客も少ないためかやたらと丁重な扱いをされ、お財布も緩くなる。ウェイターが持ってきた持ってきた伝票に書かれた額より少し多く支払おうとした時、店内に耳をつんざくような音が響き、罵声と悲鳴が続く。


「何だ!!何事だ!!」


思わず口から放たれた言葉と共にルーカスとエミーは体と心を戦闘体制に切り替える。


エミーは店の窓に素早く近づき外の様子を確認すると、ため息をつきながらカーテンを閉める。


「暴徒!!そっちも閉めて!!」


エミーの言葉で、伝票を持ってきていた女性ウェイターは部屋の反対側に飛んでゆきカーテンを閉めると同時に、下の階へと階段を降りて厨房へと向かう。


他のテーブルにわずかに座っている客は悲鳴と走り回る店員達に圧倒されて、完全に固まってしまっている。


この店は構造的に、客が食事をするフロアが店の入り口と厨房のある1階よりも少し高い位置に存在する。その1階から次第に大きな音が響く。ドアを叩くような音だ。


そのような音を聞いてじっとはしていられない。なぜ暴徒が街に溢れ出しているのか?なぜ今の今まで誰も気づかなかったのか?なぜこの店が襲撃されたのか?


全てがわからないが、ぼうっとしていて殺されるよりかは、何かした方がマシだ。その考えに突き動かされて動く。


先程ウェイターが下っていたばかりの階段を駆け足で下り、殴りつける勢いでドアを必死に押さえている男性店員達に加わる。


「お客様っ!!お席にお戻りください!!」

「いいっ、俺の方が強い!!押さえている間に大型冷蔵庫か本棚でも持って来い!!」


必死に抑える店員達に顎で命令しながら涼しい顔で、ドアを押さえ続ける。


「ドアの向こう側に何人いるか知らねえけど、随分弱いじゃねえか?」


その挑発が聞こえたのかは知らないが、ドンッと強くドアが押される。急に強くなり、体のバランスを崩しかけるが何とか耐える。しかし徐々に圧力が強まり足腰に力を込めにくくなる。


「クッソ・・、何でだ?」


ルーカスは歯を食いしばりながら怒りと不甲斐なさを全身に込めて必死にドアを抑える。彼の数十秒ほど前の敵を嘲笑していたような余裕は残っていない。


あと数十秒でも時間を稼げないかと、周りを必死で見回すと、足元の異変が目につく。


床の上に赤い綺麗なカーペットが敷かれているのだ。


高価な格式高いレストランであれば、そのようなカーペットが敷かれていることは当然なのだろうが、そのカーペットにルーカスの軍靴が食い込んでいる。


これが先ほどまでルーカスのグリップ力を高めて足腰に力を入れやすくし、ドアが押さえやすくなるように繋がったのだろう。


しかし、一度強くドカッと押されたために軍靴の突き刺さりが外れてしまい、グリップを失わせているのだ。


再びグリップを確保しようと、両手を背中に全力を注ぎながらも慎重に片足を上げて、力強く靴のかかと部分の金具をカーペットに突き刺す。


数千ドルはするであろうカーペットの一角を台無しにしたおかげか、グリップ力が高まる。


彼の苦戦を目にして加わろうとする店員に冷蔵庫か何かを入手しに行った店員達を探して助けるように指示して堪える。


「あと数十秒くらいは持たせてやる。」

パワー!!ヤー!!^_^

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