メカナイズド・ハート 64話
久しぶりに投稿となります。今までの投稿ペースにうまく軌道を修正していきます
コンコンコン
扉を丁寧にノックされルーカスは軍服の襟元を整え、どうぞと答える。
「失礼したします。」
入ってきたのはルーカスの中隊の中でも最も軍人経験の長い男だ。ポーランド軍精鋭ポッド部隊出身で本社からもお墨付きをもらっている。大柄で筋肉質で眼光も鋭い男が、ルーカスに対して敬礼をする。
「どうした?」
「隊の皆で酒盛りをしております。ご一緒致しませんか?」
「それは良いな、俺も行こう。」
暇で暇で仕方がない艦内で酒盛りという言葉を聞いてしまえば、その甘美な響きから逃れることはできない。
「ぷは〜。」
部下と共に艦の通路をかっ飛びジョッキ代わりのパックを持つ。1ドル2ドルで販売されるようなパック入り安酒もストレス発散と軽い記憶喪失を味わうには最高だ。
「それでは我々の中隊長に・・・、乾杯!!」
「「「「かんぱ〜い!!」」」」
パックのストローから凄まじい勢いでアルコールを吸い出すと、次のパックを手に取りストローを突っ込む。誰もが酒気を帯び、どうしようもなく何もかもが楽しくなってくる。
ああ面白い。部下が死んだのに面白い。父に死なれて面白い。母に死なれて面白い。妹と生き別れて面白い。
ホロリと水滴がアルコールの入ったパックの上に落ちる。
「中隊長どの?」
「すまん、お前らも戦友をなくして辛いはずだ・・・、不甲斐ない中隊長ですまん。」
「・・・。」
ルーカスは涙が滲む目で部下1人1人と、彼らの間に入るはずだった部下達の姿を見る。
結局名前と顔が一致する前に死んでいってしまった。
ルーカスの悲しみに触れたためか、周りの部下達も同様に泣き始める。
「中隊長どの・・・、中隊長どの・・・。」
嗚咽混じりの声が部下達の中からも漏れる。
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「いってえ・・・。」
数時間後にはルーカスは頭痛で頭を抑えていた。
「浴びるほど飲むからだよ、体大事にしな。」
エミーに頭を揉まれながら、後悔する。
いや、エミーに頭を揉まれたからプラスだろうか?
そうぼんやりと考えていると整備兵が飛んでくる。
見ればルーカスの機体専属整備兵となったファナだ。
「あの〜ルーカス隊長、お楽しみのところ申し訳ないのですが、機体の改造案が通ったから確認していただけますか?」
ジロっとファナに見られてはたまらない。にやけた顔を全力で抑えつつ、数十ページにも及ぶ作業書を読み込む。
「うん、問題なし。やっちゃってくれ。」
「了解であります。」
私生活が少々忙しいですが、明日からはまた平常運転で投稿されていきます。




