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メカナイズド・ハート 61話

インフル後久々に更新となります。遅れてしまい大変失礼いたしました。


水と油の2人の会議はまとまらず、貴重な時間が浪費されていく。


周りに居並ぶ将校達も2派閥に分かれて互いに睨み合う。


「攻勢を停止して補給を優先するべきだ!!今は良くても近いうちに息切れしてしまう。」

「ダメだ!!今押さなければ回復して敵に逆侵攻をかけられる。我々も持ちうる戦力は全て前線に投入されているんだぞ!!」

「だからこそ戦線の整理が必要なのだよ!!」

「その時間はない!!戦線が流動的だからこそ軍が活躍できる。固定化されれば今までの戦争努力は全てパーだ!!」


「「むむむむ・・・。」」


言い合いには決着が付かず、老人達は睨み合う。


「会議は一旦休憩とする。」


司会者が今にも取っ組み合い寸前の老人たちを制止し、休憩を挟む。


「セラフィン、少し頭を冷やして一対一で話さないか?」

「おう、いいぞ。」


攻撃を主張していた恰幅の良い老人、セラフィン・オストフスキ中将に向けてほおのこけた血色の悪い老人、アウレリウスツ・ソブチェク中将が話しかける。


「食堂か?」

「いや、カフェテリアの方が良い。」

「つまりは食堂じゃないか、とっとと内容を言え。」


2人はギラギラした勲章の数々と肩章を通路を往来する人に見せつけて敬礼をさせつつ、食堂へと向かいながら地声で言葉を交わす。


「兵站部の方からもう少し輸送船を融通できないのか?攻勢を維持するために先鋒の軍団を少しでも補給させておきたい。」

「第一軍団か?」

「ああ、難しいか?」

「不可能ではないが、護衛艦の手持ちも少ない。」

「護衛艦なぞいらん、強行させて補給物資を1秒でも早く届けさせてくれ。」


オレフスキ中将の言葉に思わずソブチェク中将は眉を顰める。


「オレフスキ中将、その発言は兵站の軽視と取られかねんぞ。」

「取られるも何もそのつもりだ。」

「兵站の軽視は愚策中の愚策とされておるが?」


詰め寄って圧を開けてくるソブチェク中将に対して、数段横回りが太いオレフスキ中将は鼻で笑って返す。


「ハンッ、兵站の軽視が致命傷になるのは長期戦だけだ。もとより長期的な維持が難しいだけの数の軍団を投入しているのに何を今更言っておるのだ。」

「つまりは君も兵站の重要性自体は理解してもらえているわけだ。であれば輸送船の価値も理解してもらえるかな?」

「知ったことか、輸送船が満席失われようと勝てれば問題ない。」


強引なオレフスキ中将にソブチェク中将は目を丸くする。


「わかった。しかし代わりに北部戦線における攻勢の停止と戦力の再編計画には同意してもらうぞ。」

「いやそれはとても等価交換とは言えない、もう一つ条件をつけさせてもらう。」

「なんだとまだ欲しがるのか?強欲者め。」

「なんとでも言え。」


数時間が経過する中で、ようやく戦争の行方を左右する重要な決定がワルシャワの軍戦略作戦本部で決定された。

次回は再びルーカス主人公で話が進み始めます。

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