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メカナイズド・ハート 58話

深夜投稿です。


機体に内蔵されたチャフとフレアが凄まじい勢いで射出される。化学反応で一瞬だけ数千度にまで熱され赤外線センサやカメラを見出すフレアと、特殊素材によってレーダー波を乱し的レーダーによるロックオンを難しくさせるチャフはどのような敵に対しても一定の効果が期待できる。


パッ パッ パッ


チャフとフレアは敵艦から放たれる致命的な砲撃を惑わし、数十発のチャフとフレアが切れる間の数秒間はルーカス機に安全が訪れる。


数度の瞬きしか許されないような数秒の間に、ルーカス機と敵フリゲートはとてつもない速度で接近する。


敵フリゲートもミサイルの脅威がなくなったために加速をやめて、船首を接近するルーカス機に向けて持ちうる最大火力を投射している。


円錐形の船体を持つフリゲートは鋭く角度がついた船首を向ける数百ミリ以上の複合装甲と多重空間装甲が重なり合った装甲は、ルーカスが必死に撃ち込む120mm砲のAPFSDS砲弾を爪楊枝のようにへし折る。


数発は表面装甲に食い込み、数発は多重空間装甲で粉々に砕け散り、残りは全て表面の傾斜で滑り明後日の方向に飛んでいった。


一方で敵フリゲートが放つ砲弾は、榴弾の小断片でも掠めるだけでルーカス機のシールドを蜂の巣状に加工する。


「持ってくれよ・・・。」


ルーカスのキリキリと噛み締めた歯の間からポツリと独り言が飛び出す。


しかし、チャフとフレアは切れる。そして切れなくても敵フリゲートの高性能なセンサー達は5秒もしないうちにルーカス機の熱源とレーダー影をチャフとフレアの間から割り出しただろう。


無数の砲弾がルーカスの装甲を赤子の手をひねるより簡単に貫き、一瞬でデブリの塊となる。


はずだった。


パッ パッ パッ


背中のハードポイントも背負ってきた追加のチャフフレアポッドから無数の新しい熱源とレーダー源は放たれる。


敵フリゲートまであと数秒、その数秒間のために貴重な時間を新たに放たれた熱源とレーダー源が再度センサーを見出し始める。


敵艦のコンピューターもバカではないため、先ほど射出されたチャフとフレアに似通った動きをする新しく追加されたチャフとフレアもすぐに見破られる。


しかし


「逃げ回るのは終わりだ!!」


ルーカスの操縦の下、ルーカス機は抜刀したレーザーブレードで敵機の装甲表面に高出力のレーザー光を一瞬だけ浴びせる。


ルーカスが言葉を言い終わる前に機体は敵艦を交差し、敵艦はルーカス機の攻撃で損傷を負った。


「戦果の確認を・・・」


そう呟いて背後を映す赤外線センサーに切り替えると、そこには予想外の光景が広がっていた。

いうほど深夜でもないわね

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