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メカナイズド・ハート 45話

夜遅くにこんばんわ〜


コンコンッ


そうこう話しているうちに部屋がノックされる。


「ん?、誰だ?」

「ナースだよ。まだ飯を食ってないから何かもらえないか頼んだんだ。」


ルーカスの予想は裏切られる。


「こちらにセルゲイ・ミハイロビッチ・スヴォレヴェツキー中佐殿はいらっしゃいますか?」


中佐!?

思わず無言でルーカスは目の前に立つセルゲイを見上げる。彼は自慢げな様子で片手でVポーズを作る。


「手短に言えば部下を10人失って階級を上げたわけだ。おい!!入っていいぞ!!」

「ハッ!!失礼いたします。」


敬礼とハリのある声と共に入ってきたのは元気に良さそうな18ほど若い将校、階級は少尉だ。少尉クラスを伝令役に送ってくるということは少なくとも旅団司令部か小艦隊司令部以上から送られてきたわけだ。


それに気づいたのかセルゲイは彼に背中を見せるのをやめて、振り返緩い敬礼を返す。ルーカスも顔に力を入れてベッドから立ち上がり、敬礼をする。


「用件は?」

「旅団長からの命令です。24時間以内に隊をまとめて第一宇宙港の44番ドックに戦闘可能な状態で集結せよ、以上です。」


曖昧すぎる命令にルーカスとセルゲイは顔を見合わせる。


「重装備について何か言っていたか?」

「いえ!!何も言われませんでした。」

「そうか、了解した。私の隊は24時間以内に戦闘可能な状態で第一宇宙港の44番ドックに集結する。」

「ハッ、了解であります!!」


その士官は元気よく、入室した時と同じように大きな声で退出し、廊下を駆け足で去っていった。


「礼服はいらなさそうだね。」

「おう、残りは俺の方から説明する。駐屯地まで行くぞ。」

「了解。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


学校を改造したのであろう駐屯地には、全周の鉄条網と巨大なコンクリート製の障害物に守られた小さな監獄のような場所だった。


「急げー!!間に合わないと殺されるぞ!!」

「そのケースは隅に動かせポッドを動かすときに邪魔になるぞ!!」


整備士達の悪戦苦闘する声が遠くからも聞こえる。


「エミーは無事か?俺の部下は何人生きている?」

「エミーは元気、3つキルマークを増やした。部下は12人中8人生き残っている。どっかのバカが正面から突っ込んで敵要塞の砲を壊したのと、乱戦だったから初戦は犠牲者ゼロだったんだぞ。」


彼の言葉で安心した直後に、聞き逃せない言葉を聞いて聞き返す。


「初戦?連戦したのか?国境要塞を貫いて仕舞えばベルリンまで一直線じゃないのか?敵の予備は枯渇しているはずでは?」

「いや俺たちの任務はベルリンまで進むことじゃないし、すぐに敵の小艦隊と接敵した。何にせよ、俺たちもまた投入される可能性があるわけだ。」


すぐにわかるよ。

そう言いたげな表情を、皮肉げな口元と共にルーカスに向ける。戦争の痛みに塗れた顔だが、セルゲイの目元はまだ戦争に飽きていない鋭さを残している。彼の瞳はカメラのレンズのようにルーカスの同じような表情を映す。


自分がいつの間にか、目の前の狂人と同じような顔をしていることに首筋が凍る。


「何だ?どうしてそんなに俺の目を見てくる?惚れたか?」

「お前に?ないな。」

ちょっと長くなりましたね。次話は久々の戦略シーンになりそうです。

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