メカナイズド・ハート 44話
私生活の方が忙しく更新が止まってしまい申し訳ございません。
慌てて周りのナースが、口を滑らせたナースの口を押さえて誤魔化し始めたが、自分がどのような部屋にいたのか。そしてどのような扱いを寝ている間に受けていたのかは、明らかだった。
「それで、俺はどうしたら良いんだい?」
「とりあえずお食事をお持ちしますので、お待ちください。あと2時間ほどでお医者がいらっしゃいます。」
3人のナースの揃って頭を下げられては仕方がない。
文句もなく、ルーカスは元の病棟に戻る。
何の味気もない白シーツのベッドに身を横にして思う。
「こんなに休めるのなんて久しぶりだ。ラッキー、ブイッ!!」
ルーカスの感情は言葉にそのまま現れる。ベッドの反射する金属パイプを鏡がわりに寝癖を整えつつ、両手でそれぞれブイを作り幸せを噛み締める。
試しに体を曲げ伸ばししてみれば、ゴリッゴリッと音が鳴り、その度にストレスが各関節を抜けていくのを感じる。
軍で活発に行動していた時は、横になるというのは寝る時だった、それか訓練での死体役くらいだろう。
久しぶりに横になるだけでどっと溜め込んでいた疲れが出てくる。全身の筋肉が緩み、目の下と上がくっつく直前にドアがノックされる。
慌てて服装を直して、どうぞと声をかける。
「生きてるか?」
その声を聞いて思わず姿勢を崩す。
部屋に入ってきたのはポーランド軍の下級士官用の礼服を着崩したセルゲイだ。
「ハッ、生きております。」
「何だそれ、適当で良いよ。」
「いや、礼服を見るとどうしても肩の力が抜けなくて。」
ルーカスは頭を掻きつつ、セルゲイとゆるく喋る。
「まあ、元気そうですよかった。ほらこれっ、お前の軍服だ。」
ポイっと放り出されたビニール袋の中にはすでにくしゃくしゃになった軍服が入っている。ポーランド軍の公式行事用の礼服1枚と普段着用する肌色の戦闘及び作業着5枚だ。
いそいそとくしゃくしゃになった可哀想な軍服達をたたみ直しつつ、上官から手短に今後の流れを説明される。
「それとお前は昇進するだろうから考えておけよ。」
「えっ、自分の中隊も満足に運用できなかったのにか?」
「捕虜になって返ってきたんだろ?しかも敵の女医さんまで捕虜にして。」
セルゲイは驚愕に包まれた顔のルーカスを見て笑いながら捕虜になると昇進する軍の伝統を伝えてくる。
だがそれ以上驚きの事実を知らされたルーカスの目はもはやテニスボールのようにまんまると見開き、口はアメリカンハンバーガーも一飲みできそうなほど空いていた。
「どうして?」
「あいつ女!?」
「何だそんなことか。何か問題が?」
「いや、エミーが聴いたら俺殺されるぜ。」
「ふああ、そうかな。」
あくびをしながら適当な返事するセルゲイに若干の怒りを感じながらも、彼にエミーの愛の深さを教えてやろうとしていると・・・。
コンコンッ
そうこう話しているうちに部屋がノックされる。
元通り週1ペースで更新していきます。
次話は行方不明です。




