メカナイズド・ハート 41話
数話にまたがって格闘戦が続いていますが、今回で多分消化し終わります。
自分より一回り大柄なハイジャック犯に勢いよく踏まれて骨と筋が砕ける音がする。
次はどうしてやるべきか。
痛みで絶叫しながらも、冷静に考える。
素早く骨と関節がボロボロになった右手を引っ込めると、片手で扉を支えつつも、立てかけていたライフルを持ち上げようとする。
ライフルは壊れた右手では扱えないため、右腕をライフルのスリングに通して脇に抱えようと試みる。
バシンッ
ハイジャック犯が斧で一撃加えてきたため、盾がわりに使った扉越しに衝撃が伝わってくる。あまりの衝撃の重さにライフルを取り落とす。
ライフルを持ち上げることを諦めて、扉で敵の攻撃を抑えることに集中する。
ガッ バゴンッ
今度は上に斧を振り上げて打ち下ろすと見せかけて、ルーカスの足首目掛けてローキックを放ってきた。扉を下げてローキックを防ぐと、斧が上から降ってくる。
斧を防ぐには間に合わない扉判断して、膝をカクッと曲げ重心を下げて下げた扉で頭を守る。今度はこちらの番だとばかりに、ガラ空きの相手の胴体に扉ごと体当たりを食らわせる。
しかし、より体の大きいハイジャック犯に対しては効果が薄い。相手の足も踏んでみるが、こちらも効果が薄い。
だが、扉で相手の体を押し込んでいるため、ハイジャック犯の剛腕による破壊力満点の斧の振り下ろしがほぼ不可能になった。
バシンッ
不意の一撃が頭を遅い、一瞬完全に力が抜け切ってしまう。ただならぬ痛みを頭部に感じて、頭上を見れば敵が腕を伸ばして斧の柄の部分で殴りつけたようだ。
力が一瞬抜けた瞬間を逃さず、目の前の敵は扉をフリーの片手で左に退かそうと押す。そうはさせるかとルーカスは、力の上手く入らない両手で逆の方向に押す。体重もかける。
次の瞬間、ルーカスと相対していたハイジャック犯はこめていた力を緩め、逆の方向に勢いよくぶん回す。
すると、ルーカスは自分の体重と力と、目の前の敵の腕力によって面白いようにバランスを崩す。
次の瞬間、ルーカスのガラ空きの脇腹を警戒していた敵の右手の斧と逆側から鋭い抉るような一撃が放たれる。
さらに数本の骨を砕いたのだろう。同時に肺からも息が抜けて、心臓まで痛みを訴える。もう一撃くらったら体は動かなくなるとルーカスの脳は警告する。
だが、ルーカスは幸運を掴む。
再び体勢を押し戻して扉で相手を押し始める。今度は不意打ちでなく、相手と扉の間にある程度の空間があったため、逆に相手に押され始める。
不意に、ルーカスは扉を左に投げ捨てる。
驚きに包まれたハイジャック犯の顔に、鉛玉が撃ち込まれる。
終わらんかも涙




