第2話 キャラメイク
【NAOサービス開始日】
「よし!ある程度方向性は決まった!」
キャラクターの方向性は決まったからインして、待っておくか!
《バイタルチェック……異常なし》
《脳波確認……異常なし》
《ゲーム『NAO』の開始をリクエスト》
《ゲーム『NAO』を開始します》
その言葉を最後に俺は一面真っ白な終わりの見えない世界へ飛ばされた
◆ ◇ ◆
「ようこそ!『NAO』の世界へ!」
そう言って出迎えてくれたのは年端の行かない小さな女の子だった。
「む〜、小さいって思いました?思いましたよね!少し気にしてるんですからね!?そういうことを思うのは良くないですねー」
ッ!?心が読めるのか!?
「読めますよー、自己紹介がまだでしたね。私は管理AIのメグといいます!今からあなたのキャラメイクをサポートさせていただきます!」
そうか……管理AIか。
「じゃあ、早速始めてもいいかな?」
「はい!じゃあまず、お名前はどうしますか?」
「『セレスト』でお願いします」
由来は奏→そう→蒼→セレストだな。
「はい!セレストさんですね!キャラクターの容姿はどうしますか?」
「ベースは今のままで、髪をもう少し伸ばして銀色に、眼は……緋色にしてください。」
碧と迷ったんだが……、名前も蒼だし、眼の色は何かのスキルで変えられそうだし、大丈夫でしょ!
「では職業を戦闘職、生産職で2つ選んでください!一応ランダムにしか無い職業もあります!」
職業か、とても悩んだ。悩んだ上で……
「両方共ランダムで」
「えっ!?本当にいいんですか?後戻りは出来ませんよ?」
「はい」
「……分かりました。では……」
そう言ってメグが取り出したのはとても巨大なガチャマシンだった。
「デッッッッカ!?」
「はい!早く回してください?」
よし、この2回のガチャに俺の運を全て掛ける!
(……ガラガラ……ガラガラ)
お?黒色……?
「……えっ!?」
「どうしたんだ?」
「…………」
ヤバ、メグが固まっちゃった、そんな悪い結果なのか?
「……セレストさん、……おめでとうございます!!」
「へ?」
「魔系職というとても珍しいジョブです!癖は強いですが使いこなせれば最強になれますよ〜!」
中身は何だ?
《武芸者》
「この職業はLvアップ時にボーナスポイント分以外ステータスが増えないジョブです。かなり使いづらいと思いますよ〜」
そうか、だけど器用貧乏は最強になれる可能性を秘めている!俺はこの職業気に入ったぞ!
「じゃあ、生産職のガチャもやってください!」
「ああ!」
(……ガラガラ……ガラガラ)
「今度は白色だな!」
「嘘!?」
「どうしたんだ、そんな驚いて?」
今の驚き方は少しおかしいな。驚き過ぎじゃないか?
「い、いや、何でもないよ……それより、それは聖系職っていうさっきと真逆の物だよ!さっきみたいな使いづらいものもあるけど基本的には扱いやすい特化型の職業だね!」
「そうか……」
俺の趣味とは合わないな……まあいいか、使ってれば楽しめるだろ!オープン!
《生成者》
え!?マジか!?さっきの職と合わせて使いこなすのが大変だが一人で何でもできるようになるんじゃないか?
「あー、その職ですか、やっぱり特化しない分器用貧乏になりやすいんですよねー……さっきの職と合わせると究極の器用貧乏みたいな、まあ頑張ってくださいね!次にステータスの割り振りをお願いします!」
本当は職業に合わせて振る予定だったけどな〜、とことん器用貧乏を目指してみるか!
―――――――――――――――――――――――――――――
ステータス
Name:セレスト Lv:0
職業 【武芸者】Lv:1 【生成者】Lv:1
BP:0
HP 100/100
MP 100/100
STR 20
AGI 20
VIT 20
DEX 20
INT 20
―――――――――――――――――――――――――――――
こんなもんかな!……そこ、つまらない振り方とか言うな!!
「このあとはスキルを選んで、種族を決めて終了です……」
どうした?メグ、そんな引き攣った笑み浮かべて?スキルは……そうだなこんなもんにしとこうか!
―――――――――――――――――――――――――――――
スキル
(火魔法Lv:1→2SP)(水魔法Lv:1→2SP)
(土魔法Lv:1→2SP)(風魔法Lv:1→2SP)
(光魔法Lv:1→3SP)(闇魔法Lv:1→3SP)
(鑑定Lv:1→3SP) (マップLv:-→3SP)
【武術Lv:1→職業】【全武器適性(小)Lv:1→職業】
【全魔法適性(小)Lv:1→職業】【武芸の嗜みLv:-→職業】
【生産術Lv:1→職業】【生産の経験Lv:-→職業】
―――――――――――――――――――――――――――――
これで良いんじゃないか?全魔法も取れたし、必須スキルも取れた!あとは職業スキルで基本何とかなってるしな!
「……あ、後は種族を選んでください」
「ああ」
もう決めてあるがな!!
「人種だ!!」
ステータスに補正がない代わりに無限の可能性がある、人種こそ職業にも合っている!
「…………はい、そうですか……(ブツブツ)」
「どうした?」
「い、いえ!何でも!」
「そうか、これでおしまいか?」
「はい!それでは『未だ体験したことのない冒険へ!!』行ってらっしゃい!!」
そうして俺はNAOの世界へ旅立つのだった……
―――――――――――――――――――――――――――――
「……新たな■■■が生まれました。」
《そう!新しい■■■が生まれたんだね!》
「要注意人物として、監視を……」
《別にいいんじゃない?その子もなにか良からぬことを考えていたわけではないんでしょ?何より『冒険者』たちの邪魔は余りしたく無いしね!》
「ですが……」
《分かったよ。だけどそれだけ。絶対に手は出すなよ……。》
「は、はい。分かりました。」
《それに……》
―――――――――――――――――――――――――――――
■■■は次回普通に明かす予定です!