表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
日常世界の超科学!  作者: Inu_TT
ロシア聖教侵攻編
12/13

北海道 緊張

「ついにロシア正教が動く」


ロシア海軍ウラジオ艦隊が壊滅的な被害を被った「オホーツク海戦」から数週間

集中的に最新兵器を投入したウラジオ艦隊の壊滅によって戦闘艦の約半数を失い、さらには残存艦も大半が10年以上前に建造された「旧世代艦」という有様のロシア海軍は、海上決戦を断念し(正確にはウラジオ艦隊の壊滅で敗北に終わったと言っても過言ではないが)、作戦を緊急用のフェーズに移したと思われていた。


「そいつは一体どォーゆーことだ」

軍事作戦とは別に何かが起きているのか

「しばらく音沙汰なかったクレムリンに動きがあった。どうやら奴ら、ロシア正教の魔術部隊と共に上陸する気らしい」

バランは至って深刻そうに話しているが、スペツィエルのメンバーは至って冷静、というか気にしてもいないようだ。

「魔術ねぇ。この間火葬神殿クリメイションテンプルを見せられたからには、『魔術なんて非科学的だ』とは言えないけどよォ、そんな奴らが襲ってきたところで能力者に敵うとは思えねェな」

「それはそうかもしれないが、奴らの武器は『数』だ。特別な才能や脳の開発を行わなくても特殊な力を使えるようにしたのが『魔術』。それゆえに魔術師人口は能力者に比べ圧倒的に多い。最大勢力を誇るローマ聖教も切り札の霊装が奪われている今、中立を保つしかないしな」

魔術師の多い三大教会は今、当事国のロシア派(ロシア正教)・日本派(イギリス清教)・中立(ローマ聖教)という構図になっており、ユーロ圏内でも緊張が高まっていた。

「しかし本当に上陸する気なんでしょうか?ロシア海軍はもう…」

スペツィエルの正規要員(メンバー)の一人、相田が疑問を呈した。

「失ったのは戦闘艦だ。空母、補給艦、そして何より輸送揚陸艦が健在である以上、上陸作戦の展開は可能だ」

その直後、部屋の隅でBGMのように流れていたニュースに速報が入った。

『速報です。ロシア連邦政府は日本に対し公式声明を発表しました。その映像です』

『我々は9月23日、日本に対し宣戦を布告した。現在戦闘は行われていないが、戦争中であり、日本は現在も明確な「敵国」である。一度戦争が始まった以上、我々は作戦を継続させる。今作戦の最終目標は「北海道占領」である!』

ザワッ


首相官邸

「北海道占領だと…?こんなことを世論は認めんぞ」

「とにかく、これは上陸作戦の開始を示唆している可能性が極めて高い。北海道北部に35式戦車大隊を緊急配備!上陸地点は航空隊と連携して特定し、阻止せよ」

本土への上陸、さらには北海道占領の宣言は世界に衝撃を与えた。

2022年から始まったウクライナ侵攻の教訓を持った西側諸国の対応はこうだった。


「アメリカから戦車輸送第一陣が出港したそうです!」

ロシアの上陸宣言から三日後、アメリカは日本に対し主力戦車であるM1A3・M1A4エイブラムスを

これに続きイギリスからチャレンジャー4

さらにドイツから新鋭戦車KF51パンター

を相次いで日本に供与した。

これにより日本には欧米の主力・新鋭戦車群が集結したことになる。


『こちら第四戦車大隊、全海岸への配備完了。海上に艦影・機影共にナシ』

「了解」

ひとまず周辺警戒の準備は完了。上空では交代でP3C・F35が哨戒飛行中だ。

「今のところ、海に異常はありません。間も無く欧米戦車体も合流しますし… 本当に来るのでしょうか」

「どちらにせよ、警戒は続ける。八八艦隊はどこにいる?」

『現在、全戦闘による被害修理を完了した艦から函館に入港しています。総旗艦は健在で、最短2時間で該当海域に到着できます』

衝突を避けるため、両軍オホーツク海より離れた位置に艦隊を配置していた。

しかしこの位置が、後に八八艦隊を妨げることとなる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ