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ひと匙の奇跡  作者: 浅華
平穏は遥か向こうにあるようだ!
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7




爺やと他の精霊たちを顔合わせさせる。


家事精霊の爺や、


薄緑色した婦人、本の精霊レナーテ


真っ赤な髪の目の美丈夫、ポットの精霊フリーデン


紺色の陰湿そうな青年、ゴブレットの精霊クラック


鏡合わせのような双子少年、短剣の精霊ネルとミロ



「俺!フリーデンな!!じゃあな!!」


フリーデンは爺やに自分の名前を叫んだあと、握手をして手をブンブンふってからどこかに走っていった。



「いやはや、あの方は属性をお持ちだ…」


「フリーデンの事?たしか元々火だって言ってたね。よく分からないけど。」



たしか昔に聞いた話によると、精霊は元々万能な存在らしく、属性というものを持たないもので、

昔から力のある者のみ精霊を認識することが出来、物に憑く精霊は全てその作り手が懇願した時に気まぐれで契約したり、物に住んだりするどちらかと言うと変わり者の部類だそうだ。


そして入った物の特性に精霊は惹かれていくらしい…。


私の家族の精霊達の中では、クラックが一番力が弱いそうだが、ゴブレットに入ることによって水の属性に特化したそうだ。


それに比べ、フリーデンはもとより攻撃的である火の属性を持つのにポットなんて、沸かす時しか火など関係ない物に住んでいる。


私は精霊事情はよく知らないがすごく変わったことで、何やらすごい様だ。


爺やは契約をしているので、家事や部屋の維持、守るための魔法は使えるが部屋から動くことは出来ない。


レナーテ達は、私の事をご主人様と扱うが縛りは無いので出ていこうと思えば出て行ける。


元より変わり者の部類であるから、出ていかずそのまま住み着いて人の手を流れるのを楽しんでいるらしい。



「何ともまぁ稀有なご主人様ですな」


「3年間よろしく、爺や」


「任せてくだされ!部屋自体はこの爺やが常に綺麗に保っておるためホコリひとつ落ちていませんぞ!」


「はは、ありがと。夕刻の時間に親睦会があるから、時間になったら教えて。」


確かに、使われていないと言う割には隅々まで綺麗な部屋である。


ちなみに、私達が今話していたのは入口すぐの客間で、ビロード張りの綺麗なソファに座っていた。


両手をネルとミロの両方と繋ぎ連れ立って部屋の見学をする。


レナーテは、まぁ!本の匂いがするわ〜と言って先にどこかへ行った。


クラックはキッチンの水場が気になると出ていった。


フリーデンは多分ドタドタと音がするのでそこら辺を走り回っているだろう。


「クーちゃん!クーちゃんのお部屋見たい!」


「多分クーちゃんのお部屋こっちだよ!」


精霊同士はテレパシーが使えるのか、謎の意思疎通が出来るようで、ネルとミロの案内で自分の部屋に向かった。


それにしても、ほんとに広い。


建物自体が大きいのに、それを4階は一部屋と数えているが、1つの立派な屋敷のようだ。


「一部屋じゃないね」


「クーちゃん!たぶんね魔力のない人には表の一部屋しか使えないようになってるんだよ!」


「きっと、普通の人には下の階の部屋より少し大きいくらいの部屋にしか見えないはずだよ!」


なるほど、魔力の強さに合わせて部屋の大きさが変わるのか。



「あ!クーちゃんの部屋、ここ!!」


「広いかな!?」


入口の扉より小さいが、それでも立派なドアを開ける。


全体的に華美過ぎず、シンプルだが品のある室内だ。


バルコニーが付いており、隣室に風呂とトイレも完備してある。



「一気にお嬢様になったみたい」


「あは!ネル、お嬢様って呼ぼうか!?」


「えへ!ミロ、クーちゃんってままがいいな!」


「あ、ネルもやっぱりクーちゃんって呼ぶ!」


キャッキャッとネルとミロははしゃぐ。


「でも、お嬢様には向かないみたい。ちょっと広すぎて寂しくなるからネルとミロは一緒に寝てね、」


「「うん!!」」













フリーデンは馬鹿です。








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