11
「お、おはようっ!クラリエ、さん??」
「ん?おはよう……サージュ…?」
3階、私の部屋に直通している階段を降りたら、その階段の前でサージュが待っていた。
「なんで〝さん〟付け……?」
「いやぁ、昨日教室で無視みたいなのしちゃった、から」
昨日の件で気不味く思っているようだ。
無理もない、あんなに分かりやすく貴族に目をつけられるところを目撃してしまっては。
「気にしなくていいよ、分かってるし。」
サージュと一緒に寮を出る。
「ごめん、ありがとう、学院内では仲良く出来ないかもだけど寮だけでも仲良くしてくれ…る?」
「よろこんで!私でも同じ立場ならそうするよ!気にしないで?」
それからはサージュと当たり障りない話をしながら学院に向かう。
「クラリエってすっごい賢いんだねぇ、首席だもんね!でもやっぱり賢い人って人とは違うよ!」
「え?」
「うちのお兄ちゃんも賢いんだけど独り言がすごいの!クラリエもさっき一人で喋ってたでしょ!?やっぱり賢い人ってそういうとこあるんだよ!」
馬鹿にされている訳でなく、どことなくキラキラした目で見つめられる。
(まぁ!うふふ、さっき私とお喋りしてたのが見られてたのねぇ)
レナーテと喋っていたのを見られたみたいだ。
これから気をつけないと、変な子だと思われてしまう。
「ううーん…?あ、サージュ学院に近づいてきたから離れよう。」
「あ、うん!そうだね、また喋れるのは寮で、かな?」
バイバイとサージュと手を振ってからサージュを置いて先に学院に向かった。
教室に着くと、サージュ以外の平民は既に席に着いており、貴族はパラパラとまばらで王子殿下はまだ来ていないようだ。
すぐ後にサージュが入ってきた。
目が合うとニッコリ笑って、でも喋ること無く席に着く。
「あーくさいっ!!ゴミの匂いがするわぁ!!」
「クスクス、マリエッタ様、そんな正直にうふふ」
「どこからの匂いかなんて、分かりきったことではありませんか」
「ごめんあそばせ?わたくし正直者でしてねぇ!あまりにも臭うものですから〜」
「親無し子はそこまで気が回らないのですわ」
貴族のご令嬢が教室に入ってきた途端、早速大声で私宛であろう言葉を吐きながらやってくる。
(まぁ!なにあの子達下品ねぇ!ミリーといい勝負よ!)
「ブッ!」
今思えば歳の割にマセたミリーの下町仕込みの口の汚さは目をむくものがあった。
レナーテの言葉で思わず吹き出す。
「なっ!?」
「何を笑「おはようみんな!」
「は、ハルバート殿下!!」
ヤバイと思ったその時、タイミングよく王子殿下が教室にやってきた。
ふと王子と目が合う。
さいあく、、
「あ、ベルメールさん!今日から授業だね」
「…えぇ、そうですね」
令嬢たちの眼光が凄い。怖い。
(まぁ、顔は良いけど、空気が読めなそうねぇ)
「そういえば来週実力試験だね、今度は負けないよ。お互い高め合おう」
「恐れ多いことです」
ご令嬢達の綺麗な顔がこれ以上恐ろしくなる前に席に着いて欲しい。
ミリーちゃん早く出したい




