第1章 ここは何処、、。
「 」が人物の言葉
「「 」」が心の声です
5日以内に次話投稿します。
突然の激しい頭痛と激臭で目を覚ますと何処だかわからない暗闇の中に横たわっていた。
「いてっ、、てか臭すぎるだろここ」
その瞬間、暗闇の中にぼんやりとだが何かが動いたの感じた。
反射的に「爽汰!!純!!」と声が出ていた。
それと同時に自分達が予備校のエレベーターに乗っていたことを思い出した。事態を飲み込めないでいると暗闇にいる何かがこちらに向かってきた。
友達だと思って呼びかけた物体はどう見ても人の形をなしていない。それに小さい、、。
さらにそれが近ずいてきてようやく正体が分かった。なんと子豚だった。拍子抜けし「なんだ子豚かよ」と思わず声にしてしまった。そしてこの激臭の正体も分かった。
「「激臭の正体は糞であり、俺が今いる場所はまさしく豚小屋だ」」 と理解した。
「「まっったく事態を飲み込めない、、、」」それどころか激臭のせいもあり半分パニックである。
慌てて豚小屋か出るとさらに衝撃の事実が発覚した。 なんと全裸だったのだ。外は夜だったので気づくのに少し時間が掛かったが肌が少し青白くなっていた。
「「まって、、なんで全裸?もしかしてエレベーターの落下で死んで、ここは死後の世界で全裸なのは人間の本来の姿だからか」」と自分で納得しようとしたが明らかにそうではない事にも気づいていた。
まず、死後の世界だとしたら豚小屋から始まるのは絶対におかしい。次に自分の心臓がしっかりと動いているのがわかる。 ここまでの理解まで1分、、、俺は全裸で立ち尽くしていた。
そして出た結論は 何処の世界であれ下半身丸出しはやばいだろう であり、とりあえず何か隠すのに使える物はないか探す事にした。
しかし、周りを見渡しても豚小屋か林しかない。「「こんなけ臭い豚小屋だから人が住んでる場所からなるべく遠くに建てたいと考えるのは正しいな」」と思いつつ、豚小屋に何かないか仕方なく探す事にした。
「「相変わらず臭くて暗い、、、」」手探りで豚小屋を探しているとズタボロの布を見つけた。それをローブのように身につけた。
豚小屋から出ると外が明るくなってきていた。豚小屋の前に一本の馬車道が通っているがどちらに行けば正解なのかは二分の一であるが考えたところで何も変わらないので太陽が昇ってきた方向とは逆の方に進むっことにした。
理由は単純である。歩くときに眩しくないからである。
体感であるが15分くらい歩いたところで村についた。そして、自分が住んでいた世界とは明らかに文明のレベルが違う事に気づいた。だからこそ 町 ではなく 村 と表現した。田畑と耕すのに牛を使い水は井戸から汲んでいた。
こっちの世界に来てから何も口にしてないこともあり空腹と喉の乾きがピークに達していたので村人に何か分けてもらえないか聞いてみる事にした。
草刈りをしていた村人の男性に話しかけようと近寄っていくと俺のボロボロの見た目もあるせいか、かなり警戒様子で向こうから話しかけてきた。
「誰だ。何処からきた」こちらに鎌を向けている。
ありのままを話すか一瞬迷ったがこの様子からして、この世界にエレベーターが存在するとは思えないと判断した。
「夜、向こうの林を歩いていたら急に意識を失い、気づいたら身包み全て剥がされこの村近くの豚小屋に放置されていました。何も口にしていないので何か分けていただけませんか?」と俺は答えた。
すぐに追い出されるかもしれないが食べ物くらい分けてくれるだろうと思っていたが村人はさらに質問をしてきた。
「なぜお前は夜に一人で林を歩いていた。」
この質問には焦った。意識が戻ったときには外が夜だったから自然と夜と答えてしまったからである。
「よく思い出せないんです。意識を失った原因が殴られたせいか、薬を盛られたせいなのかはわかりませんが何かしらの原因で意識を失う前のことがはっきり思い出せないんです。」正直、かなり強引であるがこれしか思いつかなかった。
男性と話しているうちに他の村人達も集まり始めていた。そして男性は他の村人達に相談し、俺は村長の所に連れていかれる事になった。