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第百六十七話 氷牢

 彼女とこの迷宮国で最初にパーティを組んだことを、誇りに思う。


「――テレジア、」


 ◆現在の状況◆

 ・『アリヒト』が『バックスタンド』を発動 →対象:『テレジア』


「『支援』するっ!」

「……っ!」


 ◆現在の状況◆

 ・『テレジア』が『リリーストラップ』を発動 →『対魔獣縛鎖砲』を発射

 ・『アリヒト』が『支援攻撃2』を発動 支援内容:『天地刃』 魔力不足

 ・『★修道士のアンク』の効果が発動 →体力を魔力に変換


「――止まれぇぇぇぇぇっ!」


 テレジアの技能が『回廊』に仕掛けられた兵器を発動させる。鎖を繋がれた巨大な槍が次々と発射され、『ザ・カラミティ』に降り注いだ。


『これ以上マスターの命を削って魔力を使うことはできない。だが『星機剣』の刃、甘く見るな……!』


 ◆現在の状況◆

 ・『★ザ・カラミティ』に6段命中 鎖による拘束 拘束成功 装甲一段階破壊 『天地刃』が6回発生


 ムラクモの声が聞こえ、槍が六連で『ザ・カラミティ』に突き刺さったあと、追い打ちの『天地刃』が叩き込まれる。


「ギォォォッッ……オォォ……!!」


 声が変わる――『ザ・カラミティ』に確実に打撃を与えられている。あれほど堅牢だった装甲に、鎖の槍と『天地刃』の六連撃を受けた箇所だけ亀裂が入る。


「――アトベ殿っ!」


 クーゼルカさんが俺を呼ぶ――こんなときにまで、彼女はどこまでも律儀だ。


「……っ」

「大丈夫だ……最後の最後の切り札なら、ある……アリアドネ……ッ!」


 ◆現在の状況◆

 ・『アリアドネ』が『アリヒト』の信仰値を魔力に変換


「「――はぁぁぁぁぁぁっ!!」」


 エリーティア、五十嵐さんが飛び出していく――そしてメリッサも。


 完全な拘束状態にある『ザ・カラミティ』は、最後の抵抗を試みる――だが『スティングレイ』を発射したばかりの尾針に、魔力の輝きが宿ることはなかった。


「『支援連携(チェインサポート)』……『挟撃連携(ツインファイア)』!」


 ◆現在の状況◆

 ・『アリヒト』が『アザーアシスト』を発動 →対象:『クーゼルカ』『ナユタ』

 ・『アリヒト』が『支援連携1』『支援攻撃2』を発動 支援内容:『フォースシュート・フリーズ』

 ・『キョウカ』が『ダブルアタック』を発動 →『★ザ・カラミティ』に2段命中 連携技一段目

 ・『クーゼルカ』が『ソードレイン』を発動 →『★ザ・カラミティ』に12段命中 連携技二段目

 ・『ナユタ』が『ダンシングウィップ』を発動 →『★ザ・カラミティ』に8段命中 連携技三段目

 ・『メリッサ』が『包丁捌き』を発動 → 部位破壊確率が上昇

 ・『メリッサ』が『切り落とし』を発動 →『★ザ・カラミティ』が素材をドロップ 連携技四段目

 ・『闘鬼の小手』の効果が発動 →『駄目押し』の追加打撃


「ギォ……オォォ……!!」


 間髪を入れずに降り注ぐ攻撃――その最後を担うのは。


 赤く瞳を輝かせながら、紅色の剣を振りかざすエリーティア――俺たちの中で最強の攻撃役(アタッカー)だ。


「――凍てつく氷の花。『ブロッサムブレード』……!」


 ◆現在の状況◆

 ・『エリーティア』が『レッドアイ』を発動 →全能力上昇 魔力、体力減少開始

 ・『スカーレットダンス』の効果により攻撃力上昇 防御力低下

 ・『エリーティア』が『ブロッサムブレード』を発動 →『★ザ・カラミティ』に24段命中 連携技五段目

 ・『エリーティア』の追加攻撃が発生 →『★ザ・カラミティ』に6段命中

 ・連携技『斬花乱舞(ざんからんぶ)五月雨さみだれ』 →『★ザ・カラミティ』の部位破壊箇所が追加

 ・『支援攻撃2』の限界突破 『フォースシュート・フリーズ』が54回発生 弱点攻撃


 エリーティアが花弁のように斬撃を降り注がせる――『ザ・カラミティ』の装甲に亀裂が入ったことで氷結属性が効果を及ぼし、辺りの空気が一気に冷却される。


「……コォ……ォ……」


 『ザ・カラミティ』は凍てつきながらも足掻いていたが、やがて巨大な氷塊の中に閉じ込められ、完全に動くことができなくなった。


 ◆現在の状況◆

 ・『★ザ・カラミティ』の凍結が三段階進行 『氷牢』状態に変化

 ・『★ザ・カラミティ』が『氷牢』状態により戦闘不能 『★ザ・カラミティ』を1体討伐

 ・『★ザ・カラミティ』の統率下にある『デスストーカー』が戦意喪失


 遠くから聞こえていた交戦する人々の声や破壊音がピタリと止まる。『ザ・カラミティ』という統率役を失ったことで、『デスストーカー』たちにも影響があったようだ。


「…………」


 テレジアが俺を省みる――後ろに控えている間に『支援回復』が働き、彼女の傷は先ほどよりも回復していた。


「ああ……勝ったんだ。俺たちが……」

「――お兄ちゃんっ……もう、もう駄目かと思いましたぁぁぁっ……!」


 真っ先に飛び込んできたのはミサキだった――彼女が『道化師の鬼札』の力を使ってくれたからこそ、『ザ・カラミティ』を倒すための突破口が生まれたのは間違いない。横から思い切り抱きつかれても、今回ばかりは甘んじて受け止めさせてもらう。


 ◆現在の状況◆

 ・『エリーティア』の『ベルセルク』『レッドアイ』が解除

 ・『エリーティア』の能力が一時的に低下


「……っ」

「エリーさんっ……!」

「……お疲れ様。やっぱりエリーティアは頼りになる」


 バランスを崩して倒れそうになったエリーティアを、五十嵐さんとメリッサが駆け寄って支える。


「……こんなに……皆……傷ついて……」

「エリーさん……?」


 エリーティアの様子を案じて、スズナが近づこうとする。その前に、テレジアが自分からエリーティアの前にまでやってきた。


「……テレジア……」

「…………」


 テレジアはエリーティアの肩をぽんぽんと叩く。


 エリーティアは震える手でテレジアの手を取ると、ぎゅっと握って――そして言った。


「あなたは……私なんかより、ずっと強い。いつだって、アリヒトの傍で、彼を、皆を守って……」


 テレジアは何も言わない。マスクから覗いている口元だけでは、どんな感情も汲み取ることはできない。


 しかし、エリーティアのことを想っている。それを示すように、テレジアはエリーティアの手を両手で握り返す。


「っ……く……うぅ…………」


 握った手に顔を埋めるようにして、エリーティアが泣く。


 勝つことはできた――誰も欠けることなく。だが、傷を負わずに戦いを終えることはできなかった。


 六番区を飛ばして五番区に来た。ギルドセイバーの協力を得て街に備えられた兵器を使い、敵の動きを止めてようやく倒せた――しかし落とし穴は『ザ・カラミティ』を落としたことで二度は使えない状態になり、『回廊』の壁も床も破壊されている。


「お兄ちゃん、箱が落ちてますっ!」


 凍結させた状態でも討伐したことに変わりはないということか。落とし穴の近くに、黒い箱が落ちていた――ミサキはそれを拾ってきてくれる。


「大きな収穫だが、今回は俺たちだけで倒したわけじゃないからな。クーゼルカさんたちと話してどうするかを決めよう」

「了解でーす。あっ、ちょうどこっちに来てくれるみたいですね」


 衝角車からホスロウさんが降り、クーゼルカさんともう一人――ライセンスを見るとナユタさんと言うらしい――もこちらにやってくる。


「アトベ殿、私たちは残りの『デスストーカー』の討伐に向かいます。貴方がたは大きな役目を果たしました、しかし消耗も非常に大きいはずです」

「私は五番区のギルドセイバー部隊に所属しています、三等竜尉のナユタ・ホウジョウと申します。私が交戦を避けて安全な場所へと誘導いたします」

「はい、よろしくお願いします。最後まで鎮圧に参加したいですが、確かにかなり消耗しているので……」


 ナユタさんは挨拶をしたあと、テレジアを見やる。自分と同じ技能を使ったことに、やはり気がついているのだろう。


「私だけでは兵器を二つ同時に起動することはできなかった……彼女が力を貸してくれなければ、『ザ・カラミティ』を止められていませんでした。心より感謝します」

「そう言ってもらえるとテレジアも喜ぶと思います。とても勇敢な、俺の自慢の仲間です」


 ナユタさんは頷き、俺に右手を差し出してくる。握手をすると、彼女はたおやかに微笑む――俺より年下のように見えるのだが、随分落ち着いた女性だ。


「……エリーティア殿。あなたの武器は、然るべき条件を揃えて扱うべきものです。今のあなたはまだ、剣の力に追従しているのがやっとのはず……それでもあの攻撃力を出すことができるのは、まれに見る剣才ですが」

「……それでも……私には、この剣しか……」

「エリーさんは大丈夫です。この剣で、私達をずっと守ってくれた……恐ろしい武器かもしれませんが、しっかり扱えています……!」


 剣に追従しているだけ――俺も、そんなふうに思ってはいない。スズナも同じことを考え、クーゼルカさんに言ってくれた。


 クーゼルカさんは自分の剣の柄に手を添え、何かを考えたようだったが――エリーティアに頭を下げ、そして言った。


「一方的な判断で、忠告のようなことをしてしまいました。あなた方は、今までもこうやって戦いに勝ってここまで来た。『ザ・カラミティ』討伐についても、あなた方の功績によるものです」

「この『名前つき』は完全に凍りついてる……解けたらいきなり動き出すってこともないが、どうする? 『氷牢』って状態異常なら、放っておいても溶けることはないはずだが」

「迎撃兵器を使いましたし、俺たちの力だけで討伐したわけじゃありません。この黒い箱もそうですが、どう分配するか相談させてもらえますか」


 凍りついた『ザ・カラミティ』も、素材として大きな収穫だ。もちろん黒い箱も――そう思ったのだが、クーゼルカさんは首を振った。


 そして彼女は、滅多に見せることのない微笑みを見せる。こんな柔らかい表情をする人なのだとは思わなかった――ほんの一瞬のことで、すぐいつもの怜悧な眼差しに戻ってしまうが。


「五番区に来て数時間でこれだけの戦果を挙げたのです。『奨励探索者』の中でも、こんな前例は今までにないはず。胸を張り、誇ってください。私も僭越ながら、そのような気持ちでいます」

「黒い箱を久しぶりに見て胸が躍る気持ちはあるが、そいつはアトベ君たちが持つべきだ。遠慮なく持って行ってくれ」

「……それなら、もらっておく。貯蔵庫が一匹でいっぱいになりそう」


 メリッサが俺を見る――クーゼルカさんが頷き、ホスロウさんも親指を立てているので、遠慮はいらないということらしい。俺が頷くと、メリッサは凍結した『ザ・カラミティ』に貯蔵庫の鍵を触れさせて転送した。


「『ザ・カラミティ』を撃破したことで全ての『デスストーカー』が弱体化したのであれば、他の者が討伐してもアトベ殿のパーティに貢献度が一定値加算されます。戦闘後の評価に算定されますので、それはご承知ください……では。行きますよ、ホスロウ」

「了解。アトベ君、いつか酒でも一杯やろう。君とは腹を割って話してみたい」


 ホスロウさんはそう言ってクーゼルカさんとともに衝角車に乗り込むと、その場で車体を回転させて方向転換し、回廊を出ていった。


『マスター、安全な場所まで皆を運ぼう。勇敢なる狼よ、まだ仲間を運ぶ力はあるか』

「バウッ」

「さっきはよく俺たちを乗せて走ってくれた。本当に助かったよ、シオン」


 シオンに近づくと、シオンは自分からお座りをする――五十嵐さんもやってきてその毛並みを撫でる。帰り道は、シオンには五十嵐さんとセラフィナさんを運んでもらうのが良さそうだ――もしもの時に、セラフィナさんの盾があれば魔物の攻撃を防ぐこともできる。


「では、アトベ殿……ライセンスの地図に私の位置が表示されるようにします。先導を行いますので後に続いてください。はっ!」


 ◆現在の状況◆

 ・『ナユタ』が『ロープアクション』を発動


 ナユタさんは腰に着けていた鉤爪つきのロープを投擲し、跳躍する――何度もロープを投げ放って飛んでいくその姿は、まるでサーカスの空中曲芸師のようだ。


「鞭を使ってたのでそういう系の人かなと思っちゃいましたけど、サーカス系の職業の人だった……っていうことですか?」

「サーカスで鞭……そうね、ライオンのショーでは鞭を使うものね」

「ナユタ殿とは以前お会いしたことがありますが、転生前はサーカス団にいたとのことです。ミサキ殿のご推察の通りですね」


 話しながら、俺たちも移動を始める。テレジアは俺の膝の上に自分から乗ってきた――支援回復が必要だからということで間違いではないのだが、防具が壊れている今は少し落ち着かないものがある。スーツが破損して、肩が大きく出てしまっている状態だ。


「…………」


 そんな状態でテレジアが無造作に振り返ろうとする。彼女のボディスーツ『ハイドアンドシーク』が修理できるのかどうかも心配だが――と思考をそらさなければいけないほど、見てはいけない部分が見えそうになっている。


「あ、あまり動かない方がいい。そうだ、ちょっと暑いかもしれないが……」


 スーツを脱いでテレジアに羽織らせる。この手があったのだから、もっと早くにそうしておくべきだった。


「…………」

「ふふっ……テレジアさん、後部くんのスーツだとやっぱり大きいわね」

「キョウカお姉さんも装備が大胆なので、できればスーツをかけてもらいたいですよねー」

「そ、そんなこと……今さら恥ずかしがっても仕方ないというか……」

「アリヒトさん、テレジアさんの服は修繕できるんでしょうか?」


 スズナが心配そうに聞いてくる。五番区の職人に頼むか、それとも――と考えていると、アルフェッカが走り始める中で、ギルドセイバーの拠点に残っているマドカが、ライセンスを使ってメッセージを送ってきた。


『アリヒトお兄さん、ギルドセイバーの方が連絡をしてくれて、皆さんの無事を知らせてくれました。本当に、安心しました。テレジアさんが怪我をされてしまったそうですが、大丈夫でしょうか』


 移動中にクーゼルカさんが連絡をしてくれたということか。その配慮に感謝しながら、俺は次のメッセージを開く。


『このたび戦果をあげたことで、五番区にしばらく滞在できることになりました。この許可が降りると、他の区から職人さんを呼ぶことができるそうです』


 そういうことなら、セレスさんとシュタイナーさんに来てもらう――可能なら、スーツが完成したところで、ブティック・コルレオーネのルカさんに来てもらうこともできるだろうか。箱に関してはファルマさんにお願いしたいが、お子さんのこともあるので可能ならばということになるか。


 それよりも、何よりも。五番区に滞在する許可が降りたということは。


「エリーティア、後で改めて話そう。君の友人を、助けに行けるときが来た」

「……ええ。でも、今は……皆、ゆっくり休んで。テレジア、本当に……」

「…………」


 仲間を奪われ、所属していた旅団を離れ――『死の剣』と呼ばれて。


 エリーティアはそれでも諦めず、仲間を――ルウリィという友人を助けようとして。俺たちと一緒に、ここまで辿り着いた。


 それでも彼女は喜んではいない。まだ、五番区の迷宮に挑む許可が俺たちに与えられたのかも分からない――迷宮には星という形で等級がつけられていて、俺たちはまだ三つ星までしか探索することができない。


「名前つきを倒したんだもの……きっと、五番区の迷宮に入ることだってできるはず。エリーさんの友達を絶対に連れ戻しましょう」

「ありがとう、キョウカ」


 エリーティアの気持ちは変わっていない。しかし、揺らいでいるのは見れば分かる。


 かつて仲間を失った時の記憶。『ザ・カラミティ』との互いを削り合うような戦い――それらが、今になって迷いになっているのなら。


 少しでもエリーティアの心を落ち着かせてやりたい。そう思っても、どこか遠くを見ているような彼女に、かけられる言葉が見つからなかった。




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※新作の連載を始めました!※ 「幽閉された王女ですが、生きのびるために努力していたら強くなりすぎてました ~レベリング好きゲーマーの異世界転生~」
力蔵先生によるコミカライズ版最新第9巻が2月に発売されます!
コミカライズ版は以下のサイトで連載中です。
ComicWalker
ニコニコ静画
カドカワBOOKSから令和3年11月10日より第8巻が発売中です。
イラスト担当は「風花風花」先生です!
i666494/
書籍版も応援のほど、何卒よろしくお願いいたします!
cont_access.php?citi_cont_id=946145490&s
― 新着の感想 ―
[良い点] 倒しちゃいましたね・・・。 今回も見事な連携でしたが、アリアドネからMP引っ張ったなら、またスズナとやり取りしてアリアドネにチャージしとかないとですね。
[気になる点] ギルドセイバーの面々は罠使って拘束までと思っていたのでは?それを倒してしまって驚いていないのが不思議だなと思った [一言] 大連携+支援攻撃見事に刺さりましたね エリーのベルセルク本当…
[良い点] 仲間を救う為に仲間を危険に晒すジレンマですね 他のメンバーは夜中に全快できるからいいとしてアリヒトの体力が心配になってくる。修道士のアンクで仲間を回復した時に自分が回復できるのは魔力だけら…
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