表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/44

桃源郷

 通路を走る。

 背後が騒がしい。

 追手が迫っているのだ。


「桃源郷って、つまり大麻畑かなにかのことですよね、きっと」


「まあ、それが一番可能性があるが……」


 桃源郷は4世紀のトウエンメイの作品が元ネタだ。


 それがフィクションなのか、ノンフィクションなのかは昔のことで不明となっている。


 確か何百年も前、一度目の死を経験する前に、何かの巻物で読んだことがあったような気がする。


 小都音が兵隊から聞き出した「桃源郷」なるものは、本物の桃源郷なのか、それとも単なる比喩なのかはわからない。


 この道は桃源郷に続くらしいが、そもそもこの施設はなんなんだ。

 随分と奥に来た。

 この手の施設は通常、監視カメラや赤外線探知機が設置されている。

 けれど、そういったものが見当たらない。

 魔術に頼っているのか?

 

 また扉だーー悪魔の絵が彫られている。

 写真の老人や刀の男の手の甲にあった入れ墨と同じデザインだ。


「この図柄、やっぱりどこかで見た気がするが……」

「そうなんですか?」

「なんだったかな……」

「答えは、きっとこの中にありますよ。この扉に魔術はかかっています?」

「ああ。どいてろ。引き剥がす」


 右手のガントレットで扉の魔術に手をかける。


 いつものように引き剥がしてその機能を止めてさえしまえば迎撃用だろうと結界だろうと障害にならない。


 いつもの要領で魔術を引き剥がし、重たい扉を押し開ける。




 目を見開く。

 眼前に、緑豊かな木々と色鮮やかな花々が広がり、暖かな太陽の日差しが降り注いだのだ。


「理靖、ここに別荘を建てましょう」


 小都音が目を輝かせて馬鹿なことをつぶやいた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ