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夢想曲 終

俺はあのあと普通に彼女と交番に帰った。

返事はまだもらえていない。


日付が変わった頃になり、ようやく彼女の友人が迎えに来た。


俺はその見ず知らずの彼女の友人を警察官として手厳しく叱った。

まあ、彼女の友人も迎えに来るまでにいろいろ大変なことがあったらしいし、俺も彼女を1人にしたり、彼女があわや誘拐される事態を引き起こしているのでまあ、50%オフにはしておいた。




それから、俺はいつもの独りの生活に戻った。

退屈な生活。

でも心なしか気分がいい。


今日もまた、交番のカウンターに突っ伏していた。


「あの……」


俺はその声が聞こえてくるとすぐに起き上がった。


「来ちゃいました」


そこには輝くような笑顔の彼女がいた。


「え……? どうしてここに……?」


俺が素っ頓狂な顔をしていると彼女はクスクス笑った。


「今日来たのは迷子になったからではありませんよ。私の気持ちを伝えに来たんですよ」


「ヘレンちゃんの気持ち……?」


つまり……?

どういうことだ……?


「私も大好きだよ、お兄ちゃん」


俺はこのとき、初めてこの世界に生まれて良かったと思えた。

一度は呪い憎んだこの世界にね……


その後、俺は彼女と樫尾さんに会いに行った。

父さんは彼女と正式につきあうことになった俺を見て、息子にやっと彼女ができたと嬉しそうに涙ぐんだ。


それから、俺と彼女は父さんの家でご馳走になった。


大量の赤飯を……

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