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腹ペコ義賊の旅物語  作者: チル兄
第一章 義賊リオニール
8/12

遂に私の出番ですよぉ!

久っさびさの更新!

 何とか落ち着きを取り戻して、息を吐く。

 そろそろ行かないと。

 またあんな目に遭うのは御免だしね。

 部屋から出ようと扉に手をかけると--



 『ちょぉぉぉっと待ったぁ!!』



 誰かに呼び止められた。

 え?誰?

 周りを見渡してみたけど、僕以外には誰も居ない。

 気のせいかな?



 『こっちですよ!』



 また声が聞こえた。

 気のせいじゃないみたいだ……



 「こっちってどっちさ……」



 溜め息をつきながら、もう一度部屋を見渡す。

 すると、蒼い水晶が嵌められた大鎌が

 壁に飾られていることに気が付いた。



 「まさか……あれ?」


 『正解で~す♪初めまして、

  古鎌レーベンクルスと申します』


 「あ、これはご丁寧に。

 リオニールです……って違う違う!!

 何で普通に挨拶しちゃってんの僕!?」



 思った以上に礼儀正しかったから、

 こっちも挨拶しちゃったよ!

 それに今更だけど……



 「なんで大鎌が喋ってんの!?」



 コレ、呪いのアイテム!?私と話したら

 魂吸われちゃいますよ~みたいな?

 ちょっ怖っ!?まだ死にたくないよ僕!!



 『そんな露骨に怯えないでくださいよっ!?

 スッゴい傷つきます!!』


 「だって怖いじゃん!大鎌が喋るって!

 魂持っていかれそうだよ!」


 『ひ、酷いっ!?まさかそこらの呪いのアイテムと

 一緒にされるなんて……シクシク……』



 泣き始めちゃった……

 どうしよう……謝った方が良いのかな?

 ……よし、謝ろう。

 元々僕が悪いんだしね。



 「あの……」


 『グシュ……何ですか?』


 「言い過ぎたよ。ごめん……」


 『……別に気にしなくてもいいですよ。

 慣れてますから』



 いや、慣れてるなら泣かない筈じゃ……



 『それでも申し訳無いと思ってくれるなら、

 私の使い手になってくれませんか?』


 「え!?い、いやぁ……流石にそれは……」



 嫌な予感がするから使いたくないんだよなぁ……



 『やっぱり私なんてぇぇぇ!!』


 「分かった!なる!なるから!泣くの止めてよ!!」



 僕がそう言った瞬間、レーベンクルスが

 ピタリと泣き止んだ。

 そして--



 『フ、フフフ……フハハハハァ!!』



 急に笑い出した。

 え?なに?どうしたの?



 『フッフッフッ!まんまと引っ掛かりましたね?

 その言葉を待ってたんですよ!

 これでっ!契約ぅ完・了ぉぉぉぉう!!』



 大鎌が叫んだ瞬間、水晶が眩く輝き、

 部屋は光に包まれた。



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