自己紹介
都立桜咲高校
―――通称 さく高
偏差値上の中
大学進学率上の中
2年A組21番 副級長
吹奏楽部 副部長
篠原 葵
都立ではそこそこ名の知れた
新学校 桜咲高校2年は計365名
そんな中、入学順位21位と
そこそこの順位で入った。
ルックスは中の下
特別目立つグループでもなく、
嫌われるような地味グループでもなく、
中の中に居座り
少し人見知りがあるが誰とでも
仲良く話す。
そんな人望からか、副級長(副部長)にも推薦され
みんなから頼られる存在だった。
ほかの女子高生とかわらず、
恋愛も部活も勉強もすべてに一生懸命。
それが、彼女の外見の人格。
夏場でも長袖のシャツを着ている彼女の
袖をまくれば包帯が巻かれており、
それをはずせば数え切れない
リスカやアムカの傷
きれいに整頓されているバッグの
中に入っているかわいらしいポーチの中には
大量の睡眠薬
筆箱の中の文具用のカッターとは
別に普段持ち歩くポーチの中に
常に入れられているカッター
そう、彼女は外見の人格からは
わからないが 死にたい願望 があった。
さく高 2年A組19番 体育係
軽音楽部 Gt.・Vo.担当
東雲 雄大
学年1のモテ男。
顔よし、頭よし、運動神経よし、校内で
ファンクラブができるほどの人気があった。
誰にでも優しく、近寄ってくる女子を
うざがる様子もない。
けど、今までの数え切れない告白に
OKしたことは一度もなかった。
そして、彼の完璧な人格も
ただの作り物だった。
彼は幼い頃に父親から受けていた虐待のせいで
怒ると手を上げる癖があった。
しかし、自分も父親のようになるのは嫌だと
必死に自分の中で抑えていくうちに
気がつくと 人を殺したい願望 が生まれてしまっていた。