前へ目次 次へ PR 5/6 この体を切り裂いたら この体を切り裂いたら 無数の言葉が噴き出すのだと思っていたけれど 今の私はまるで空っぽだわ 若かったあの頃は 沢山のことに傷ついて憤っていた ぶつけたい言葉が体の中を巡っていた だから 切ったら血ではなく言葉が出るものだと もう違うのね 柔らかくなったのかしら 諦めてしまったのかしら 怒りが湧かないの 私の中を巡る言葉たちはゆっくり溶けていったの 苦しかったあの頃に戻りたいわけではないけれど 確かに言葉とともにあったあの頃が ひどく懐かしいの