第72話 目 足音
これは私の親友のM美が体験したお話である。
その日M美はかねてから行きたかった
横須賀に父と出かけていた。
昼間は横須賀の町を観光し
夜は横須賀のビジネスホテルに泊まることにした。
飲み物とおやつを買って
ホテルに戻る
部屋は意外と広くて快適そうだった。
お風呂に入ったあと
しばらくテレビを見ながら寛いでいたが
昼間の疲れもあり早めに布団に入ることにした。
M美は枕が変わるとなかなか寝付けないタイプで
その日もなかなか寝付くことが出来なかったそうだ
しばらくすると向こうのベッドから
寝息が聞こえてくる
どうやら父はもう眠ってしまったようだった
しばらくすると
窓の外から不思議な音が聞こえてきた。
ザッザッザッザッザッザッザッザッ
何人もの人間が歩いているような音
ザッザッザッザッザッザッザッザッ
まるで軍隊が隊列を組んで歩いているかのような
音だった。
冷や汗が背中を伝う
しばらく気にしないように早く眠ってしまえと思って一生懸命目をつぶっていたが
音は消えるどころか
近づいてきているような気がした。
ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ
いてもたってもいられなくなり
父を起こそうとしたが
ぐっすり眠っていていくら揺すっても
起きなかった。
仕方なく
テレビを付けて
音を必死に誤魔化して朝まで耐えたそうだ。
気付いたら音は消えていたが
窓の外を確認する勇気はなかった
開けて居たらどうしよう
軍隊の隊列が本当にこっちに歩いてきてたのかもと考えただけで恐ろしかったと話していた。
横須賀にはそういう怪談体験が多く存在している..。




