第70話 目 視界の端に映るもの
これは私が高校の時のお話である。
誰かがいる気がする
誰かがいる気配がする
影が見えたような気がする
こんなことって結構ないだろうか?
勘違いだったりすることも多々あるが
そこにいたような気がする事
一時期それが頻繁に起こったことがあった。
その日は学校の帰りに本屋に寄ることにした
楽しみにしていた新刊が発売される日で
今日絶対買うぞ!と意気込んでいた。
本屋に入り新刊コーナーに向かう
新刊はまとめて出ることが多いため様々な作品が出ていた。
お目当ての新刊を手にして他に気になるやつないかなぁと確認をしていた時だった。
視界の端に
誰かが立っているような気がする
後ろには棚がなかった為
新刊コーナーが見たいのかなと思い
少しズレて場所を譲った。
だがずっと同じとこにいる気配がする
なんだろ?と思って振り向くとそこには誰もいなかった。
一瞬で隠れられるような場所もない
もしかして気の所為だったのかな?
その時はそのくらいにしか思ってなかった。
次の日
学校の体育でバスケの授業があった
2時間続きの授業で終わる頃にはヘトヘト
「ちょっとこれ、しまってくるわ
M美先に行って着替えてていいよ!すぐ行く!」
M美「分かったー先行ってるね!」
バスケットボールをカゴにしまい倉庫に運んでた時だった。
「これでよしっ!ん...?」
視界の端に黒い影後ろに誰かがたつ気配がした
M美?
「忘れ物??」
振り返るとそこには誰もいなかった。
更衣室に行くと着替え終わったM美が携帯いじりながら待っていた。
M美「ボールありがとう!
どした???」
「さっき戻ってきたりしてないよね?」
M美は不思議そうに
M美「着替えてたしな…戻ってないよ?」
どうやらさっきの影はM美ではないようだった。
お風呂でも視界の端に黒い影が見えることがあった
銭湯とかならまだ分かるが
家のお風呂そこまで広くはない
自分だけで入ってるし…
何日か視界の端に映るのが続いた。
もう気の所為では片付けられない頻度になっていたが
はっきり見える訳でもなくて同じ人なのかも分からない
見えても反応するのをやめた
そうしてしばらくするといつの間にか黒い影を見なくなった。
違う誰かについて行ったのだろうか
時には反応しない事も大事なのかもしれない




