第33話 目 付いてくる男
これは私が高校の時に経験したお話である。
この頃の私は散歩がてら夜に母と一緒に
ちょっと遠くのコンビニに行くのにハマっていた。
歩いてだいたい15分から20分
ちょうどいいお散歩である。
夜だから風が気持ちよく日中の煩わしい暑さも和らいでいる。
その日もお気に入りのコンビニに向かって母と2人で向かっていた。
夜遅い時間って言っても10時くらいなのだが
田舎の方という事もあってあまり人とすれ違う事も無い
たまに犬のお散歩をしている人がいるくらいである。
コンビニまでの道はあまり街灯がなく
他の道よりも暗かったが
治安が悪い訳でもないし母と2人だった為
あまり気に止めることはなかった。
コンビニに着くと
大好きなお菓子とアイスを買い
新商品なんか見たりしてしばらく涼んだら
また元の道を辿って家に向かう。
道中真っ暗なとこがひとつあり
右側はフェンスになっていて中は小さな空き地街灯が1つ
左側はさらに静かな住宅街へと向かう道になっていた。
住宅街側は入口に街灯があるだけでほぼ真っ暗奥の方はここからじゃ見えない。
いつもは誰も歩いてないがその日は
サラリーマンの背の高い男性が道の奥の方にうっすら見えていた
仕事終わりの人かなくらいにしか思わなかった為
そのまま信号の方に向かう
信号の横は小さな葬儀場があり車通りは少なかったが夜とはいえ信号が青に変わるのを待っていた。
信号機の横街灯に照らされた所に
サラリーマンが立っている
背が高く先程のサラリーマンにすごく似ていた..
だが自分たちの後ろ側ずっと離れた道の路地を歩いていたはずの人が
この短時間で向かい側に回り込み前からやってくるなんて
有り得ない。
有り得ないが嫌な感じがして母に横道の方から帰ろ..というと何かを感じ取ったのか
頷くとさっと道を変えた。
さっきのサラリーマンのことが頭をよぎって無言なまま家のすぐ近くの信号で止まる
ここを渡れば家はすぐ目の前だ
信号機
ぼぉっと光る街灯と自動販売機
その奥からまた誰かが歩いてくる
サラリーマン
背が高く顔はここからだとよく見えないが
どう考えても先程と同じ男性
よく見るとやたら背が高く手足が長い
首を斜めに掲げていた
母「さっきのサラリーマンだ...」
パタパタもその事に気づいたようだった
この短時間では説明がつかない移動距離
しかも2回目..
ちょっと歩いたとこにあるコンビニに行き先を帰え
居なくなるのを待つことにした。
しばらくしてもう居ないだろ
流石に出会わないなと思い急ぎ足家で家を目指す
もうすぐ家って所で気づいた
奥の道の街灯の下さっきのサラリーマンが立っている
異様に高い背長過ぎる手足傾いた首
間違いない
びっくりした私と母は後ろも振り返らず駆け込むように玄関を閉めた。
「今の人!さっきの人だったよね」
と私が取り乱していると
母「説明がつかない存在や出来事ってあるのよ」
と呟いた。




