第27話 目 エレベーター
これは私が高校の時の話である。
当時私は小さな雑貨屋で働いていた
学校が終わってからの勤務なので
基本的にはシフトは夜
18時から閉店の時間で入っていた。
お店は商店街から少し外れたとこにあり
夜の時間帯はお客さんが少なく混むことも無い
比較的暇だった。
だが閉店までなので当然閉店作業がある
1時間前前から少しづつ始めるのだが
レジ締めから旗をしまいに行ったり
清掃などラストの1時間はある意味忙しかった。
その中でもクーラー止めるためにボイラー室に行くというものがあった。
ちょっと変わった作りをしていてマンションの下に入っているため
ボイラーはマンションの屋上に設置されており
マンションのエレベーターに乗らなくては行けなかった。
このマンションが
いつ行っても昼間でも薄暗く不気味なマンションで
エレベーターもガタガタ言うような古びたエレベーター
さらにボイラー室も真っ暗でこの作業が毎回憂鬱だった。
その日も閉店作業をする時間になり
エアコンを止める為ボイラー室に向かった。
1度店から出てマンションの入口から入る
緑味がかかった伝統が不気味さを際立たせていた。
この作業の度にエレベーターに乗っているが1度も住民とすれ違った事はなかった。
住んでる人いるんだろうか…
細い廊下の突き当たりにエレベーターがある
ボタンを押しエレベーターが降りてくるのを待っている間も
誰かに見られてるいるようでソワソワしていた。
エレベーターが到着して中に乗り込む
エレベーターの扉に付いている小窓に
階を通り過ぎる度フロアが見える。
屋上までぼぉっと小窓を眺めていた
2階
3階
4階...
小窓から女の人がたっているのが見えた。
最初は初めて住民の人に会ったなぁ…
くらいにしか思わなかったが
4階から5階に上がったフロアにもまったく同じ女が立っていた
えっ?さっきと同じ人じゃない...?
急に怖くなって
小窓から急いで離れる
5階...
6階...
再び小窓からフロアが見える....ハズだった
小窓が真っ暗
私はすぐ目を逸らした…
早く屋上に着いて欲しいそう願いながら目をギュッと瞑る
チーン....
屋上にエレベーターが到着する
私は恐る恐る目を開けた
誰も居ないのを確認し
急いでボイラー室へ
スイッチを切り
早足で再びエレベーターに乗り込んだ。
一番下の階に着くまで小窓を見ないように目を瞑り
急いで店に戻った。
中で閉店作業しているパートのおばちゃんの顔を見たら一気に安心して力が抜けた
冷や汗でシャツはぐっしょり濡れており
「あら、大丈夫?」と心配されたが
先程の事は言わなかった…。
幸いあの女を見たのはこの1回限りだったが
エレベーターの小窓が真っ暗になった時
張り付くように顔を近づけ目を見開いてる女の姿が
脳裏に焼き付きしばらく忘れられなかった..。




