表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
正統派女装メイドが“Original Trajectory Online”で理想のお嬢様を育成するようです!  作者: 御神酒
『今は亡き忘却の島』

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

77/85

64.御前試合

 

 ――イベント三日目。

 朝からお嬢様、僕、レオさんは、スメラギ・トオルさんに呼び出されて昨日彼とあった部屋に集まった。


「昨夜は――」

「前置きは結構なので進めてください」


 昨夜のお礼とかで長くなりそうだったので、本題を話すよう割り込んだ。人となりは分かっていたのでこれくらいなら彼は怒らないだろう。



「そうですね、早めに伝えないと。突然だけど今日、御前試合が決まっちゃいまして……うちの妹弟の対戦だったんだけど、弟が昨夜何者かに斬られたらしくて」


「無事なんですか!」


 レオさんが驚きながらトオルさんに詰める。

 しかし返ってきたのは首を横に振る動作だけ。


「レオもこのことは内密に頼むよ。今は少し時期が悪いからね。そういうわけで表面上は病欠ということで、私にお鉢が回ってきたというわけなんです」


「だそうですわよ、ヒビキ。頑張って」

「承知いたしました」


「……すごいやり取りだね」



 心が通じあってるから言外の意図は分かる。

 レオさんも僕らを見習って欲しいものだ。


「では、レオとヒビキさんに出てもらうということでいいですかね?」

「他のメンバーは出られないんですか?」


「基本みんなは町の警護があるからね。大丈夫、僕と君ならどんな相手でも勝てるさ」



 ――――――

 ――――

 ――


 昼も過ぎ、僕らは和風なお城の庭園に通された。

 学校の運動場並に広い場所で、奥の席に既に対戦相手が座って待っていた。

 あれは――


「あー!! ヒビキ!!」

「まさかこんな早々にハルと出くわすとは……」


 もうちょっと暗躍してるところでぶつかり合いたかったのだが、仕方ない。


「相手は変わったけど、あの英雄と称えられてるレオ――相手に不足なしよ! さあやっておしまいなさい!」


「とは言え対人は俺はあんま向いてねぇんだよなぁ。峰打ち頑張っか」

「カナタは観戦してまーす」

「ヒビキ! ここで会ったが百年目! ぶっ飛ばすよ!」


「レオさん、何か言ってやってください」

「え、僕が? あー、うん。お互い全力を尽くそう!」


 こちらからはお嬢様をおんぶした僕とレオさん、向こうからは気怠げな雰囲気の青年とハルが中央まで歩く。


「そちらの方ははじめましてですね。ヒビキと申します。こちらはリリィお嬢様です」

「んー」

「僕はレオ、王族に仕える者同士実りある試合にしよう!」


「うはー、すんごい光属性の人だ。太郎さんも見習いなよ」

「うっさい。えー、どうも。エンジョイ太郎って名前なんで太郎でいいっすよ。姫さんのわがままで対戦してもらってるって聞いたんで、全力で行くからよろしくっす」


「ハルでーす。対よろ、特にヒビキにはアースパワーで押し潰してやるから!」


 ビシッと獰猛に笑いながらこちらを指さすハル。

 その指をそっと握って言ってやった。


「ではこちらもムーンパワーでお相手しましょう」



「開始ー!」


 奥の方からお相手の王女さんが開始の合図を掲げた。と同時に太郎さんが動く。


「【万死千解(アフィルス)】」



『【純白(ブランシュ)】により【万死千解(アフィルス)】を弾きました』


「くっ……」


 発動に合わせて毒々しい霧がかかった。

 オリジナルスキル、それも毒系のものだろうか。

 できたか覚えていないがあれをやってみよう。


「【共感覚体験】」


『【純白(ブランシュ)】をパーティメンバー:レオに共有しました』


 あ、これオリジナルスキルも共有できるんだっけ。


「レオさん、一分以内に片付けてください。ハルは私がやっておきますので」

「ああ、任せたよ!」


 そう言って腰の神刀は抜かず素手で突っ込むレオさん。やはり使えないのだろうか。


「誰が!」

「っと」


 盾が勢いよく飛来したので後退して回避。


「誰を!」


 回り込んだ大きい盾と素早い小粒の盾が追撃で飛んでくる。



「【超強襲】」

「やるって?」



 こちらの移動を読んでいたように手をかざしてきた。


「――【蒼星降誕(アースウィング)】!」


 ハルの後方に蒼い星、地球が出現し、彼女の背中から透明な片翼の翼が生えた。


「【空へ届かせぬ安堵の枷】!」

「ぐぅ」


 突然体がありえないほど重くなり地面にめり込んだ。重力が変わったような感覚だ。


「【解き放つ欲望の翼】!」

「わっ」


 今度は重力が消えて宙に放り出された。というかすごい勢いですっ飛んでいく。


「トドメ! 【天へ伸ばす凡人の手】!」


 どうやらトドメらしいので使いどころはここだろう。


「【朱月降誕(ムーンライト)】【新月】」


 月の裏側という空間に退避して、時間いっぱい居座る。といっても数秒だが。しかしこれで向こうの星の脈動(スタースキル)も終わったはず。


 そもそもあの鉄壁を前に真正面から戦うわけがない。いくら割合ダメージがあるとはいえ本体に当てれなければ意味は無いのだ。全身鎧とはめっぽう相性が悪いのでずるい手を使わせてもらう。



 元の世界に戻ってハルの背後をとる。

 この感じだと【超強襲】の揺り戻しはリセットできるようだ。いい検証になった。

 あとは片付けるだけ。後ろからガッチリホールドした。


「失礼します」

「わっ、ちょ……なんか照れるな。耳元で話さないで――」



 ハルの鎧はダンボールの上に盾が張り付く言わばハリボテに過ぎない。デッキブラシは通らないが指なら通る。そしてダンボールには水か火が有効だろう。とりあえず最初にステータスを見せてもらった時に火が弱点だった気がするのでそれから。


「〖種火〗」

「ぎゃああああ!! あっつ! ストップ! 装備が壊れるううう!! ああああああああああ!!?」


 ガッチリ背後からホールドしてるので消させはしない。隙間という隙間からダンボールを着火して、どうしようもなくなったのを確認してからこちらに燃え移らないように退避した。


「よし」

「ちょっとやりすぎじゃないかな?」


「お、レオさんの方が先でしたか。やりますね」

「あはは……ありがとう」

「こてんぱんにされたぜ。というかずっと燃えてるけど大丈夫なんかねぇ……」


「ああでもしないと負けず嫌いのハルは負けを認めませんからね。それに馬鹿って可燃性らしいですよ?」

「……っぷぷ」

「ひでぇや。英雄さんもツボってるし」


「ところで、太郎さんはプレイヤーなのに随分とあちらの王女さんにご執心な様子ですね」

「ん? あー、まあな」


「わかります」

「お、おう? そうか」


 グイッと近付いて共感を示したのだが同志は分かってくれているか微妙な反応だ。


「仕えるべき主がいるこの世界こそ、真の現実だと思うんです。貴方もそうでしょう? 一目見れば分かりますよ」

「……すげぇなおい。ま、実際、こんなちんちくりんを騎士として雇ってくれてんだから、心の広さは間違いないだろうな」



「ぷしゅー」


「ハルが燃えカスになりましたわよー」

「お、ほんとですね。カスが燃えカスに」

「ぶふっ……」

「……英雄さんツボ浅くね?」



 ========

 プレイヤーネーム:ハル(R)

 種族:超人族

 種族レベル:(39→)80/200

 ジョブ:暗黒騎士(2次)

 ジョブレベル:(50→)71/200

 └HP、筋力、精神力20%上昇

 満腹度:73/100

 主従契約:アメリア・フォン・グランセル


 〈パラメータ〉

 ・[]内は1LVごとまたは1BSPごと(BSP,SKP 除く)の上昇値

 ・《》内は基礎値+進化ごとのレベル上昇分+ボーナスステータスポイント分+スキル補正値+職業補正値+装備補正値の計算式

 HP:46210/(6412→)46888[+30]《(100+990+2400+35000+500)×1.2+100》

 MP:1705/(1090→)1705[+15]《10+495+1200》

 筋力:(511→)778[+3]《(10+99+240+300)×1.2》

 知力:(251→)374[+3]《10+99+240+25》

 防御力:(251→)374[+3]《10+99+240+25》

 精神力:(1175→)1682[+3]《(10+99+240+70+900)×1.2+100》

 器用:(251→)374[+3]《10+99+240+25》

 敏捷:(976→)1190[+3]《10+99+240+350+500》

 幸運:(251→)374[+3]《10+99+240+25》

 BSP:(795→1410→)330[+15]

 SKP:(683→)888[+5]


 〈スキル〉

 オリジナル:聖盾円環(アノー・サント)

 星の脈動(スタースキル)蒼星降誕(アースウィング)

 通常パッシブ:HP上昇(4→)5・精神力上昇(4→)6・敏捷上昇(4→)5・HP自動回復微(4→)6

 通常アクティブ:挑発(6→)7

 ジョブ:剣術2・盾術(6→)7 ・騎士の心得(5→)6・闇魔法1


 〈装備〉

 頭{聖盾のダンボールヘルム}

 耐久値:0/100

 ・HP+100

 ・火属性被ダメージ時、“ダンボール”の装備品は耐久値大幅に減少


 体{聖盾のダンボールアーマー}

 耐久値:00/100

 ・精神力+100

 ・{聖盾}以外の武器使用不可


 武器{聖盾}

 大×12(頭~足) 中×8(腕) 小×4(手足の甲)

 耐久値:∞

 要求パラメータ:筋力99999999


 └セット効果:【聖盾鎧纏(スィパリィラ)

 {聖盾}を装備品に謎の力で纏わせる。

 要求パラメータを満たしていない場合指ひとつ動かせない。

 CT:30秒



 ▲▽▲▽▲▽▲▽▲


 オリジナルスキル

聖盾円環(アノー・サント)

 効果:要求パラメータを無視して{聖盾}を操る。

 デメリット:使用中、自身の防御力が10%になる。



 星の脈動(スタースキル)

蒼星降誕(アースウィング)】習熟度:3/∞

 蒼き生命の星を背負い、星図を解放する。発動中、自身の元のパラメータ分の数値を同じパラメータに追加する。(BSP、SKP除く)また、翼を手に入れて空中を自在に移動できる。

 効果時間:習熟度秒(現在:3秒)

 CT:24時間


 └地の星図(アース@セット)

 適性や経験にもとづく“共鳴率”が10%以上のスキルが星図解放状態にのみ発動可能になる。

(それぞれ適性や経験にもとづく“共鳴率”が100%になると解放状態外でも発動可能)


 〈解放時使用可能スキル〉

 ・【天へ伸ばす凡人の手】33%

 自身の重量(装備の要求パラメータ)に応じた威力の叩き落とし攻撃。地に触れていない対象に対して威力が加算され、最大で10倍となる。


 ・【空へ届かせぬ安堵の枷】30%

 自身の周囲から半径500mまでの範囲で重力を加算する。(500倍まで)


 ・【解き放つ欲望の翼】11%

 対象を空へ打ち上げる。効果は対象の軽さに比例する。



 通常スキル(P)

【HP上昇】レベル:(4→)5 習熟度32/50

 HP+500

【精神力上昇】レベル:(4→)6 習熟度2/60

 精神力+600

【敏捷上昇】レベル:(4→)5 習熟度29/50

 敏捷+500

【HP自動回復微】レベル:(4→)6 習熟度20/30

 5秒につきHPを20回復する。


 通常スキル(A)

【挑発】レベル:(6→)7 習熟度14/35

 周囲の敵のヘイトを集める。

 CT:5秒


 ジョブスキル(P)

【騎士の心得】レベル:(5→)6 習熟度11/40

 筋力+300

 精神力+300


 ジョブスキル(A)

【剣術】レベル:2 習熟度0/10

 ・〖スラッシュ〗

 汎用的な斬撃を放つ。

 CT:20秒

 ・〖パリィ〗

 攻撃に合わせて剣を動かして弾く。

 CT:25秒


【盾術】レベル:(6→)7 習熟度15/35

 ・〖ガード〗

 盾を構えて攻撃を受け止める。

 CT:20秒

 ・〖パリィ〗

 攻撃に合わせて盾を動かして弾く。

 CT:25秒

 ・〖カバー〗

 パーティメンバーの半径3m以内の距離に高速移動する。

 CT:30秒

 ・〖シールドチャージ〗

 盾を構えて前方に強烈な突進を放つ。

 CT:30秒

 ・〖シールドバッシュ〗

 盾で殴る。

 CT:20秒

 ・〖シールドスロー〗

 盾を投げる。

 CT:30秒

 ・〖シールドエッジ〗New!!

 盾の角で殴る。

 CT:40秒


【闇魔法】レベル:1 習熟度2/10

 ・〖ダークバレット〗

 闇属性の小さな弾丸を放つ。

 消費MP:50


 ========

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ