最初に1
この世界で魔法は、当たり前に存在するもので、それに伴い、魔法使いという職業がある。
この世界に存在する有害の魔物を退治する攻撃的な魔法使いに、怪我をした人を癒す回復的な魔法使い。
魔物退治、人々の護衛、回復要員、教員、救助隊etc。
魔法使いになれば、働く場所は引く手あまたで、一流の冒険者ギルドや、名のある冒険者のパーティに、一流の教会。更に超一流の魔法使いになれば、王都のお城で働く事も出来ると言われている程、就職には困らない素敵な職業!
私の名前は、《ヒナキ》
16歳、女。身長は150cmで小柄。5人兄弟姉妹の3番目。
白髪をしてて、長さは腰くらいまであるロング。目の色は透き通った青色。体重は秘密だけど、痩せ型だと思う。何故ならば、我が家は貧乏だからだ!
実家は、築100年と言われてもおかしくないような木造で、すきま風の吹き荒れる一軒家。
その一軒家には、私含む5人の兄弟姉妹。そして、母1人。父親は私が小さい時に病気で死んじゃった。
貧乏なりに楽しく暮らし、家族仲は悪くない。とゆうか、良好だと思う。
でもね、何せお金が無い。
1番下の弟が病気がちなのも有り、医療費にお金が掛かるし、単純に食い扶持だけで、6人分は、結構な食費。その上学費も必要。
残念ながらこの世界は貧乏人に優しく無いので、医療費の補助なんてものは無いし、学費免除も無ければ、奨学金制度も無い。
お陰様で我が家はいつもカツカツの生活。毎日もやし生活に、酷い時には水を飲んで空腹を紛らわせていた事もあった。
そんな生活を続けて行く中で、私は思った。
就職活動大成功して、家族に楽な暮らしをさせて上げたい!と。
弟の事でこれからもっとお金が必要になるかも知れないし、あるに越したことは無い!
そんな訳で私は、魔法使いになるべく、猛勉強を重ね、この国で有名な学校 《トライナイト》へ、特待生枠で入学する事に成功した!
特待生なら、学費は免除されるし、家族の負担にならない!そして、無事に卒業して、良い所に就職すれば、家族に仕送りが出来るようになる!
トライナイトは、私が住む小さな村からは遠く離れた場所にあるので、学校へ入学してしまえば、簡単には実家には帰れなくなる。寂しいけど、でも、どちらかと言えば、私はドキドキワクワクの気持ちの方が勝っていた。
トライナイトが有るのは、王都 《ツヴァイ》。山に囲まれ、田んぼ畑が連なる辺境の小さな村から、華やかな都会に行くのだ。
(いっぱい頑張って勉強して、魔法を使えるようになってー友達も出来たら良いなー)
私は、流行る気持ちを抑えつつ、学校へ行く迄の残りの時間を家族と過ごし、トライナイトへ出発した。
そこでの生活が、私の思い描いていたものとは遥かに違うものになるとは、この時は思いもしなかったーーー。