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エピソード5
人間がいるから戦争は無くならない。
戦争があるから人型兵器は存在する・・・
地上にあらわれた地球合同軍のマイクロ核融合炉搭載の人型兵器『スコルピオンX』。
その威力を新造艦アレックスコードの艦長と艦長代理の女性士官は、地下のドックで見た。
「コクピットを直撃、後ろから撃つ・・・まるで、鬼・悪魔・人でなし、だな」
万年単身赴任の艦長がうなるように言った。
「パイロットは誰なんだ?」
となりの美形だがお堅そうな20代後半の艦長代理は、ナナミ君のことは知らなかった。
「赤いのを逃した・・・」
と、つぶやくビーム自動小銃で月面軍の一個小隊3機のうち2機を仕留めたナナミに、正規の軍人マルチナが、
「赤いのは隊長機で逃げ足は通常の3倍速いから。初陣で2機はスゴイわ!」
「これからもこんなこと続けるんですか?」
「生き残りたければ・・・だいじょうぶあなたなら。あたしもいるし」
金髪美人は少年にキスした。




