淡い初恋
5年前の中学2年生の4月初めてあなたを見た瞬間に一目惚れした。名前も知らないあなたに。つぶらな瞳に身長は高いけど華奢な体。今にでも消えてしまいそうな美しさ見ているうちに惹かれていった。だけど彼は基本誰とも話さない。ただ窓側の席に座って景色を見ているかただ絵を書いているか。たまに学校の裏でギターを弾いているか。彼の奏でる音はすごく素敵だった。このことを伝えようと思ったが話したくても話しかける隙が無かった。彼を見ていたらどんどん魅力に惹き込まれて好きになってしまっていった。そんなうちに気づいたらもうクラス替えの季節がやってきてしまった。最後に話しかけようと思ったがやはり私には勇気が無かった。ただのクラスメイトのはずなのに上手く近づくことも出来なかった。春休みが終わった頃にはあなたはいなかった。他校に転校していた。私は今になるまでこの淡い恋心を消せてない。だから今この美術館であなたを見た瞬間何かの運命かと思ってしまった。だからこれまでに無いぐらい緊張したが話しかけた。私の事覚えてないだろうから他人のフリをして話しかけた。私の初恋「紗倉煌」あなたに。