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⑽『復権の作業』

⑽『復権の作業』



復権の作業も、随分の進んだ。脳内整理において、脳内の放浪をも含蓄した、この作業。俺は重大な何かを、感じずにはいられないのである。復権の作業とは、復権の作業のことだ、それは正確な判断だろう、そうだろう、そう思う。



自分に優しく、自分にゆるく、また、自分に甘く、我々は長期的に人生を俯瞰した時、この長い長い人生における命というものを、重大な神秘の現象と見るだろう。重要な行為だ、復権の作業は、そんなことも、考えさせてくれたのだ。



考えられただけでも、いいじゃないか、俺は俺に対して、ひどく重要な俺という無作為の立場の人間に、意味を付加した。それは、復権の作業なら出来るだろ、という人生の付加である。何を言いたいって、復権の作業のことなんだ。

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