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にぶんのいち。

作者: 泉末広

じっとしてらんないの、分かってる。

どうしてなのかも知っている。

片方の命、送り届けます。

せめて、やり遂げたいと思っています。

しなくてもどうなることでもないんだけど、これくらいしないといたたまれない。

片方の真実、隠し通します。

どうしても、守りきりたいと思っています。

できなくてもどうなることでもないんだけど、これくらいできないと嘆かわしい。

片方の嘘、突き通します。

なんにせよ、突き通すだけ。

できたらどうなることでもないんだけど、これくらいできたら誇らしい。

時間が鈍る遠くの景色の別れ際。

思考が尖る近くの横顔の別れ際。

できることといったら、片方のわたしを見せること。

してることといったら、片方のわたしを教えること。

できないことといったら、片方のわたしを隠すこと。

片方の命が、今帰ります。

片方の真実が、今終わります。

片方の嘘だけが、今生まれます。

どうすることもできないんだけど、これくらいにしないとどうなっても知らないよ。

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