ビデオ会議中の出来事
ギッバタン
友達同士でのビデオ会議中、ある一人の画面でドアが開きかけたと思ったらすぐに閉じられた。
大方、家族が呼びに行ったら、彼が会議をしていることに開く途中で気づいて、邪魔をしたら悪いと思って、慌てて閉じたのだろう。
その判断はとても早く、ちょっとの隙間から顔が見えなかったほどだ。
しかし、当の本人は固い顔で汗をにじませている。
「どうしたんだよww顔やべーぞw」
「ほんとになw」
からかっても、顔色は変わらない。
何度か後ろを振り返って閉じられたドアを確認すると、恐る恐るつぶやいた。
「今日、家には俺一人しかいない…」
シン…と、静かになった。




