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毒の魔神
「デストロ様、東の村がモンスターによって被害が出ているようです」
「そうか、では余が退治してくれよう」
「いえ、それがモンスターはいつ現れるかわかりません、しかも何度も現れます、村人が戦う手段が必要です」
「戦える者はいないのか?」
「弓を撃てる猟師がいますが、木で作った矢が多少刺さっても平気にしているようです」
「うーむ、何かいい方法はないだろうか」
いい方法がないか、とデストロが考えながら街を歩いていると、シクシクと泣いている女の魔神がいた。
「これ、何を泣いておる」
「デストロ様、私は毒の魔神ポイゾナ。毒を恐れて人が近寄りません、それが寂しいのです」
「ヌハハハハ! なんと、素晴らしい」
「えっ?」
東の村。
「やったぞ! ポイゾナ様の毒のおかげで、木の矢でも恐ろしいモンスターが倒せたぞ! あなた素晴らしい方だ、是非我が村の守り神になって下さい」
「は、はい」




