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第1話「動き出す世界」

前回のあらすじ

バイト先に向かう海斗、しかしそこに現れた五十嵐により駅のホームから蹴り落とされた。そしてその世界は突然現れた。

(ここは何処なんだろう? それにこの少女は・・・)


「あ、あの…目が覚めましたか?」

「えっ、えっとあなたは誰ですか!?」

「え…あわ、私はミランです。噴水の前であなたが倒れているのを見かけて」


(何のことだろう?僕が噴水の前で倒れてた?だって僕はホームで五十嵐くんと話してて、突然後ろから突き飛ばされた・・・?)


「あの・・・大丈夫ですか?」

険しい顔でブツブツ考えごとをしていた海斗にミランが問いかけた。

「あぁ、ごめん。考えごとをしてた」

海斗は今の状況を理解出来ず困惑していた。


(よくわからないけど、助けてもらったみたいだからお礼を言わないと!)


「助けてくれてありがとう。僕の名前は広瀬 海斗(ひろせ かいと)

「海斗さんですか、あなたはいったい()()ですか?」

ミランは警戒した様子で僕に尋ねた。

「え... 僕はただの高校生です」

海斗は素直に応えた。

「すみません、突然変な事を聞いてしまって· · ·」

「いいや、大丈夫だよ。素性の知らない人を怪しむのも無理ないよ」

「ところで、海斗さんはどこから来られたのですか?先程聞きなれない言葉を使っていましたが…」


(どうしよう、ここで’’東京’’なんて言ったらまた怪しまれる。申し訳ないけどここは適当に誤魔化すか・・・)


「えっと、僕は人の少ない小さな村みたいなところにいました」

海斗はとっさに思いついた嘘でその場をしのいだ。

「まだ状況を理解出来てないんだけど、ここはどこですか?」

「ここは王都ユグドラシルです」

「王都ユグドラシル?」

「はい。魔法(へクセレイ)の都とも呼ばれてて…聞いたことありませんか?」

海斗は聞き慣れないワードを聞いて更に困惑しました。

「いや、聞いたことないです。そもそも、魔法ってなんですか?」

「え、魔法を知らないんですか?」


(魔法なんて物が現実に存在するのか・・・?

それとも、ここは僕がいる世界とは別世界なのか・・・)


当たり前のように魔法と言うミランについて行けず、既に頭はいっぱいでした。

「まず、代表的な魔法には’’火―水―氷―風―雷―光―闇―空間’’の8種類があります」

海斗は未だに今の状況が理解出来てないが、純粋に魔法に興味が湧いていました。

「君はどんな魔法が使えるの?」

「初歩的な魔法は大体マスターしましたよ!私は召喚魔法使いのテイマーです」

「出来ればでいいんだけど、僕に魔法を教えてくれませんか?」

「え…えっと、はい!私が指導しますので、初歩的な魔法からマスターして行きましょう!」

「本当にいいの?」

「全然構いませんよ」

ミランは屈託のない笑顔で応えてくれました。

「ありがとう、よろしくね」

「はい!

あ、私には敬語じゃなくていいですよ」

「わかったよ、なんて呼べばいいかな?」

「好きに呼んでいいですよ」

「じゃあ、よろしくねミラン」

「よろしくお願いします!」


そのまま海斗たちは街へ出掛けることにした。




ここの街はまるで中世の西洋のような景観だった。

「ところで海斗さんはどのようなお仕事をしていたんですか?」

「えっと、バイト⋯物を売る仕事をしてたんだよ!

でも、ちょっと前にその仕事を辞めちゃったから今は…何も…」

「そうなんですか? それは大変ですね」

「だから仕事を探していて…」

「わかりました!私に任せてください!」

そうして僕は仕事探しを手伝ってもらった。


「こんなのはどうですか? ここの酒場のマスターは優しいので未経験の人でも快く雇ってくれますよ」

「うーん... ありがたいけど今回は遠慮されてもらうよ」


「こんなのはどうですか?」

「うーん」


「こんなのはどうですか?」

「うーん」


「こんなのはどうですか?」

「うーん」

無数に同じ会話を続けて、気がつくと辺りは薄暗い闇とその闇を照らす小さな街灯の光につつまれていた。


「海斗さん、もう夜になっちゃいましたね。続きはまた明日にしましょう」

「うん、そうしよう。今日は付き合わせちゃってごめんね」

「いえいえ、また明日も頑張りましょうね!」

「うん!ところで困ったことが1つあるんだけど…」

「はい、どうかしましたか?」

「実は寝る場所が無くて…」

「あ、言われてみればそうですね…

では、今夜はうちに泊まりますか?」

「え、えっと、あ、ありがたくそうさせてもらうよ!」

「突然あわて始めてどうしたんですか?

も、もしかして迷惑でしたか!?」

「そんなことないよ!路上で寝ないとって思ってたから嬉しくて…」

「それなら良かったです」

ミランは軽くため息を着いた後に言った。

その夜はミランの天使のような笑顔をみて()()寝ることにした。




翌朝、僕達は早朝から職探しをしていた。

「こんなのはどうですか?」

「うーん」


(何度繰り返したんだろう、このやり取り)


と思っているのも束の間、僕はある仕事に興味を持った。

「こんなのはどうですか?」

ミランが紹介してくれたのはギルドという職業だった。

「ギルドってどういう仕事をするの?」

「ギルドとは、国民から寄せられた要望を数多くこなし報酬を貰うという仕事です。簡単なものだと家の修理などがあり、困難なものになるとSクラスのモンスターを討伐するものなどがあり、困難ものになればなるほど報酬もどんどん高価になりますよ」

「へぇー、結構面白そうなんだけど僕にも出来るかな?」

「はい!問題ないと思いますよ」

「じゃあ、この仕事をやってみようかな?登録とかってどうすればいいの?」

「はい… では一緒に登録しに行きましょう!」

「え、ミランもギルドに入るの?」

「はい!魔法を教える約束をしたので一緒の職業のほうがいいかと思いまして…」

「僕は嬉しいんだけど本当にいいの?」

「はい!それに少し前からギルドにも興味があったので」

「それならよかった」

その後、僕はミランに言われるとおりにして無事に登録を終わらせた。


「これからもよろしく、ミラン」

「はい、よろしくお願いしますね、海斗さん!」


――こうして、僕たちの【冒険】は始まった――

どうもK&Kです。今回は海斗の個人情報を公開します!(笑)

広瀬 海斗(Kaito Hirose)

⚪︎東京都立神山高等学校2年

⚪︎17歳

⚪︎8月11日 Birthday

(イケメン多めの優男です。)

次回は海斗&ミランの初陣です!

楽しみにしててくださいね!

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