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私だって生きている。  作者: りく
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非行少女

私はヤンキーになって、やりたい放題やって来た。家庭裁判所には何回行ったかも覚えてないぐらいだ。

でも…一つだけハッキリと覚えてるのは家裁に継母が来たのは最初の1回だけだ。

家裁の調査官は直ぐに私と継母の仲が悪い事に気付いた。だからか?それからの家裁には叔母さんが来てくれる様になっていた。無免許運転で免許は二十歳まで取れ無くなっていたし…保護観察もついた時もあった。逮捕状が出た時は、もう少年院決定だな!って私自身も分かってた時もあったが…何故か裁判官は私を少年院に送る決断をしなかった。裁判官は私の顔を見つめ

『貴方の過ちは許されない事です。でも私は貴方を少年院に送る事はしません。貴方の親は1度も来てない。この真実が貴方の非行の原因だと私は思います。でも…今、貴方の為に来てる方々を見て私は貴方には、まだ戻る道があると思うからです。』

私は後ろを振り返って見た。泣いてる叔母さんの横には担任と校長先生が来ていた。裁判官は続けて

『学校の先生や校長先生が来るなんて珍しい事ですよ。貴方を心配して来てる先生達が居るのは素晴らしい事ですよ。』

この時…私は迷惑しか掛けてない先生達が何で私の為に?私なんて学校には要らない存在のはず?私は、家裁を出た後に校長先生に聞いた。

『何で来たの?』

校長先生は笑いながら…

『貴方が素直で優しい子だからだよ。貴方は悪い事は沢山してきたけど弱い者をイジメる事は1度も無かった。それは優しい心の持ち主だからだよ。』

私は、言葉を失った…。バカな先生。でもありがとう。私は2度と迷惑は掛けないと心に誓った。

それからの私は見た目はヤンキーだったけど悪い事は一切しなかった。地元のトップが落ち着くと次第に周りの奴等も落ち着いてきた。

それから、しばらく経った3年の2学期が終わろうとした時だった。

私は自宅に居た。私の部屋は2階だった。

私はトイレに行こうと階段を降りてる時にヒソヒソと声が聞こえた。継母の声だ。継母は誰かと電話で話して居た。

そしてハッキリと…

『あの子さえ居なければ、幸せなのに早く卒業して家から出て行って貰わないと』私はトイレに行くのを止めて家を出た。もう、これ以上は継母と暮らすのは無理だ!2度と帰らないと決めた瞬間だった…。


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