非行少女
地元で1番有名なヤンキーになった頃には私の名前は1人歩きする様になっていた。
学校行事の文化祭や体育祭は地元の学校は全て同じ日だったのに…私の学校には苦情電話が殺到していた。私が何処何処の学校に現れるから来ない様にさせて下さい。と他の学校からの電話が鳴り止ま無かった。私の学校の先生達は大変だっただろう…。
隣の市内からもヤンキー達が私の学校に現れる様になりケンカ上等!の私には、その頃の1番の楽しみになっていた。地元では誰もケンカ売って来ないから、暴れる相手を探してた。売られたケンカは買う!知らない相手だから余計に暴れる事が出来た。でも…私は暴れても暴れても何か気持ちがおさまる事は無かった。そう私は、まだ1番の復讐を果たして無かったからだ。その相手こそ小学校の時のイジメのリーダーの女子だ。彼女は私とは違い暗い存在になっていた。私はケジメをつけたかったが…今、彼女を殴れば私は彼女と同じイジメをする事になる!と思うと、中々手を出す事が出来なかった。そんな日々が続き、3年生になった時にチャンスはやって来た。
彼女が後輩をイジメてると知った。やっぱり彼女は変わって無かった。ただ自分より弱い相手を探してただけだった…そう考えると怒りが一気に溢れ出してた。
私は彼女を呼び出し、思い切り殴りながら…
『イジメられる気分は?』と、笑いながら問い掛けた。彼女は泣いて何も言わ無かった。私は正直、唖然とした。私は、こんな弱い相手に怯えていたのか?そんな事を考えると私の怒りは嘘の様に無くなり不思議と心が穏やかな気持ちになった…。