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18歳
第7章 再出発
私は地元に戻った。でも彼は私の地元の友達を知っている。地元に…このまま居たら、いつか見付かる!溜り場の先輩宅は1番最初に行くだろう。私は彼が知らない地元が違う友達の家に向かった。
彼の母親に連絡して荷物を持って来て貰った。もう2度と会う事は無いだろう。
『おばちゃん今まで、ありがとう』私はそれだけ伝えた。それ以上は話せなかった。彼の母親が逃げるのを手伝ったと知れば被害は彼の母親にも行く事になると分かってたから…。私は友達の家を18歳になる数週間だけ泊めて貰う事にした。この場所も、近々バレるだろうと思っていたから…。
18歳の誕生日を迎えた時、私はパチンコ屋に就職した。それも地元から遠く離れた場所で…。パチンコ屋は住み込みだし食事もある。生活に困る事が無いパチンコ屋で私は再出発を始めた。始めは慣れない仕事で良く怒られた。でも…あの時に比べれば、これぐらいは平気だった。
次第に仕事にも慣れてきて皆と仲良くなっていった。私は、まだ18歳だったから皆が可愛がってくれていた。久々に怯えない生活を送る事が出来た。




